よく噛むにはどうすればいいの?

よく噛むにはどうすればいいの?

皆様こんにちは。
たなか歯科クリニック歯科医師の三輪万里子です。
9月にはいりましたがまだまだ暑い日は続いていますね。熱中症にはお気をつけください!

さて前回はよく噛むとどんないいことがあるのかをお話ししました。
では今回はよく噛むために日常生活でどうすればよいのかをお話ししていこうと思います。
①食べる時間
よく噛むには空腹感と時間が大事になってきます。満腹中枢が刺激されて満腹と感じるまでには食事をとりはじめてから約20分ほど時間がかかると言われています。
早食いは食欲にブレーキがかかる前にたくさんたべ、知らないうちに食べすぎになってしまいます。
これは肥満のはじまりです。健康のためにも食事の時間はゆっくりかけましょう!
②食事の環境
(食卓の飲み物)
最近のお子様の食事には、食卓に水やお茶など飲み物を置いて食べ物をしっかり噛まずに流し食べをすることが多いようです。
ただでさえ口当たりのいいやわらかい食べ物が多いので、流し食べをすると噛む回数がとても少なくなってしまいます。
またせっかく噛みごたえのあるものを食べても、流し込むことで消化不良をおこします。
そんな流し食べの防止方は、急いで食べないことと、飲み物は食事の最初か最後にとることです。
(食事中のテレビ)
テレビをみながら食事をする家庭も多いと思います。
同じ方向に毎日頭をむけてかむと偏った噛み癖の原因になります。
食事の時はテレビを消すか、もしつけるなら座る場所を家族間で交互に変えることも必要です。
(食事の姿勢)
食事中の姿勢はとても大切です。
猫背は悪い歯並びのもとになります。
食事中は椅子にすわり足をしっかりつけて、また机と体の距離はこぶし一個程度にしましょう。
③虫歯ゼロ
歯が痛い、欠けてしまっているという状態ではしっかり噛もうとしても、噛むことができません。
歯医者さんですぐに治しましょう♪
一生自分の歯で噛めることが理想です。
そのためには虫歯になりにくい生活習慣をつくり、定期的な健診が大切になってきます。

以上のことにこころがけて毎日しっかり時間をかけてよく噛んで健康なお口の状態にしていきましょう♪

たなか歯科クリニック
歯科医師 三輪万里子

タバコって歯周病に関係ある?

皆さんこんにちは!千種区たなか歯科クリニックの歯科医師 島田 実果です。
今日は喫煙の歯への影響についてお話したいと思います。
喫煙は癌・循環器疾患(心臓病・脳卒中)・呼吸器疾患(肺気腫・喘息)など多くの病気の原因であることはよく知られています。

では、歯への影響はどうでしょうか?タバコ煙の入口となる消化器としての口腔、特に歯肉を含めた歯周組織は、直接その影響を受けることになります。タバコの煙には数千もの化学物質が含まれていて、そのうちニコチンや発癌性物質などの有害物質は200とも300とも言われます。喫煙者は、お口が臭い・ヤニがついて汚いだけではなく、親が喫煙者の場合、子どもの歯肉にメラニン色素沈着として早期に高率にあらわれます。そして、歯周病(歯槽膿漏)にかかりやすく、重症化しやすく、さらに治療しても治りにくいことが分かっています。ある統計データによると、歯周病にかかる危険は1日10本以上喫煙すると5.4倍に、10年以上吸っていると4.3倍に上昇し、また重症化しやすくなります。喫煙は糖尿病と並んで歯周病の二大危険因子となっています。

なぜタバコは歯周病に悪いのでしょうか。それは、
1)タバコの有害物質によって免疫機能が障害され歯周病菌をやっつけられなくなる
2)炎症や傷を治す修復機能が弱り回復が遅く治りにくくなる
3)血管が収縮して血流が悪くなる
ことが原因としてあります。また最近の研究では歯周病菌自体がタバコの毒性の強い煙で弱くなるのではなく、より強く攻撃的になるそうです。

では、実際のヘビースモーカーの患者さんの歯肉はどのような特徴があるのでしょうか。歯肉は線維化し、潤いがなく硬く厚くなります。そのため出血もあまりみられません。触ればすぐに出血するような歯肉もよくありませんが、硬すぎて出血しない歯肉もよくありません。
というのは歯周病の一番の自覚症状である歯肉からの出血がないため歯周病の発見が遅れ、気付かないうちに歯槽骨が吸収し重症化する危険があります。また非喫煙者の場合は治療とともに歯肉が引き締まり、歯周ポケットが浅くなって治療効果が上がっていきますが、喫煙者の場合は硬すぎて歯肉が引き締まっていかずポケットが浅くなりません。

しかし、禁煙することでこの危険性が下がっていくことも、研究の結果分かっています。歯周病にかかりやすさは4割も減ります。手術後の治療経過も禁煙者は非喫煙者とほとんど差が無くなります。ちなみに他の病気でも、肺癌にかかる危険は喫煙者では非喫煙者の4.5倍ですけれど、禁煙すると4年で2.0、5年で1.6、10年で1.4倍と着実に落ち着いてきます。
お口の健康のためにも、ぜひ禁煙をし、歯周病の治療(歯磨き指導、歯石の除去等)を受けていただくことをお勧めします。

たなか歯科クリニック 島田 実果

歯がなくなったらどうするの?

こんにちは、たなか歯科クリニックの歯科医師の岡島多翔幸です。

先日、歯が縦に割れてしまい、残念ながら抜歯になってしまった患者様が見えました。
皆様は、歯が抜歯になってしまったら、その後、どうするのかをご存知でしょうか。
本日は、抜歯になってしまったあとの処置についてお話したいと思います。

抜歯後のスペースの補い方としては、基本的には3つあります。
入れ歯(義歯、デンチャー)、ブリッジ、インプラントの3つです。
それぞれには、メリットとデメリットがあります。
患者様が一番気になるのは、その機能性だと思います。咀嚼機能については、天然歯と比較すると、インプラントが90%程度、ブリッジが70%、入れ歯が20%と言われます。
噛みごこちがより天然歯に近いものはインプラントなります。

こうお話すると「どんな時も歯が無くなった時はインプラントにすれば良いんじゃないの?」と思われる方もみえるかもしれません。しかし、なかなかそういう訳にもいかないのです。
インプラントは適応が限られます。
まず、抜歯後にインプラントを入れて支えてくれる骨の量があるのかをCT撮影などを行い評価する必要があります。
骨の量が足りない場合は、移植や人工骨によって補わなければなりません。
また、重度歯周病の患者様や糖尿病に罹患されてみえる患者様、喫煙をされてみえる患者様には一般的にはインプラントは適応外となってしまいます。
インプラントは、機能も優れ、見た目もよく、また長持ちもしますが、適応が限られる、費用がかかる、手術が必要となる、治療期間が長いなどのデメリットがあるのです。

ブリッジは、先にお話したように、噛みごこちはインプラントには劣るものの、充分な機能を発揮します。
手術は不要で、治療期間も短く、しっかりとした噛みごこちを得られるブリッジではありますが、隣の歯を削らなければならないことが最大のデメリットとして挙げられます。
もし奥歯の治療で、保険治療を選択された場合は、隣の健康な歯も銀歯になってしまいます。

入れ歯のメリットとしては、その適応が広いことが挙げられます。奥歯が何本も無くなっており、さらに後ろに支えとなる歯がなくても、反対側の歯を利用することで、装着することができます。
また、保険治療の入れ歯の場合、費用も比較的かかりません。
ただ、入れ歯は取り外しをする煩わしさがあり、また、保険治療を選択された場合、金属のハリガネが見えることが多いため、見た目も比較的劣ります。
物持ちも悪いので、修理したり、新しく作ったりすることが多いです。

以上のように、歯がなくなった後の補い方にはいくつかあり、それぞれにメリットとデメリットがあります。
もし、不運にも歯が無くなってしまった際は、ご相談ください。

たなか歯科クリニック岡島多翔幸

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