歯磨き粉って違いはあるの?

歯磨き粉って違いはあるの?

千種区の皆さんこんにちは、たなか歯科クリニックの長谷川です。

今日は歯磨き粉についてお話しさせていただきます。
毎日の歯磨きには欠かせない歯磨き粉ですが市販の歯磨き粉には様々な種類があり、どんな物が効果的で自分に合っているかなかなかわかりづらいと思います。
今回は私が歯磨き粉を選ぶ際に基準にしていることを2点あげてお話ししていこうと思います。

まず、1つ目はフッ素濃度が高いものを選ぶこと。
みなさんはフッ素ときくと、お子様が虫歯を予防するために歯医者さんで塗布してもらうものというイメージでしょうか。フッ素には、歯を強くする効果や虫歯の原因菌が酸を出すのを抑えるなどといった効果があり、大人になってからでも初期虫歯になってしまった歯の再石灰化をする働きに期待ができるといわれています。フッ素の効果が出てくるのは大体3年後からと言われていますので、検診での塗布と日々の歯磨きで取り入れながらしっかり虫歯予防していくことが大切です。
ではどのようにフッ素濃度を見ればいいのでしょうか?
日本で売られている歯磨き粉のパッケージをよく見てみると、数字の後にppmという表記があると思います。この数値がフッ素濃度になり、日本では現在500~1500ppmのものが売られています。数値が高いほどフッ素濃度が高いので、年齢やご自身の虫歯リスクにあったフッ素濃度の歯磨き粉を選んで使用してください。
また歯磨き粉だけでなく、フッ素配合の洗口液も販売されています。当院でもお取り扱いしておりますのでお気軽にお声掛けください。

2つ目は、味が好みのものかどうかです。
味や匂いなど特に気にされたことがない方もいると思います。しかしせっかくフッ素濃度を基準に選んだ歯磨き粉なのに、何度も口をすすいで洗い流してしまっては意味がありません。フッ素は留まらせることが大切ですので、すすぎはできれば1回が望ましいとされています。そのため口に残る歯磨き粉の味は好きな味の方がいいかなと私は思います。色々な歯磨き粉を使ってきましたが、同じミント風味でも使ってみると意外と味に違いがあって面白いですよ!

今回は歯磨き粉選びの基準についてお話しさせていただきました。歯磨き粉は調べてみると成分や形状など様々なので、会社と家で使い分けてみたり、その日の気分で変えてみたり毎日の歯磨きが楽しくなる道具のひとつでもあります!是非自分に合った歯磨き粉を見つけてみてください(^ ^)

千種区 たなか歯科クリニック
受付・歯科助手 長谷川麻央

神経の保存、実際の治療

千種区覚王山のたなか歯科クリニックの田中です。

今回は歯の神経保存治療についてです。
できるだけ歯の神経も温存したい、という患者さんは多くいらっしゃいます。
もちろん「無理な時は無理」と話しますが、今回は良好な経過でしたのでご報告いたします。

大きな虫歯でも、歯髄(「しずい」= 歯の神経)の反応テストにより温存できることが多々あります。
しかし、

「何もしなくてもズキズキ痛む」
「熱いものでずっと痛い」

などの症状がある場合は残念ながら我慢しすぎたかもしれません。
この時は神経をとらなければ痛みは消えませんし更に大きな痛みがでるでしょう。

今回のケースは他院にて抜髄(神経を取る)と言われ来院した患者さんです。
歯髄(歯の神経)の反応は正常です。
レントゲン・各種診査によりVPT(Vital Pulp Therapy = 神経保存)が適応と診断しました。

(ここからは自由診療です)

術前レントゲン写真です。

レジン充填されていますが、その下に虫歯が広がっています。
なぜだか分かりません。
私達は最善を尽くすのみです。

マイクロスコープを使うためラバーダム(ゴムのマスク)をしました。
ラバーダムがきちんとできれば、何があっても大抵の処置が円滑にできます。

【ここがポイント!!】
治療中に術式が変わるときがたまにあります。
その時にひとつひとつ患者さんに承諾をえていてはチャンスを失いますし、麻酔もきれてしまいます。

こんな時どうしても術後説明となるためにマイクロスコープによる写真撮影(場合により動画撮影)をしています。

 

話をもどします。
虫歯を完全に取りきりましたが、ラッキーなことに神経は露出しませんでした。
しかし再感染を防ぐためMTAという材料を置きました。
神経の内部から歯の象牙質を再生する材料です。
これを「間接覆髄法(かんせつふくずいほう)」といいます。

この後ちゃんと噛める状態にして3ヶ月経過観察しました。

 

症状はなく、食事も問題なくできます。
レントゲン撮影し、修復された象牙質を確認し、最終的な処置に移ります。

 

今回は歯をあまり削らなかったので「ダイレクトCR」という方法で終了です。

以下が術後、そしてかみ合わせの調整の写真です。

 

Leica Picture
Leica Picture

歯に赤く染まっているところが噛み合っているところです。
(出血してるわけではありません)

結果的に神経を抜いてセラミックの冠を入れるより治療回数(4or5回→2回)と
治療費(保険治療+自費セラミック12万→8万)となり、神経も温存できました。
患者さんにとって優しい治療だと思いますし、喜んでいただけました。
治療後の審美性も満足していただけました。

ただし、深い虫歯の治療は1回の治療に60分〜90分の時間を頂いています。
妥協のない処置と最適な材料をもちいるため、保険治療はおこなっておりません。

そしてすべての神経を残せるわけではないこともご理解のほどよろしくお願いいたします。

術者 田中
歯科衛生士 奥田

千種区たなか歯科クリニック
覚王山プライベートデンタル
田中伸尚

ヨガで脱・食いしばり!

皆さんこんにちは!名古屋市千種区たなか歯科クリニックの歯科医師の島田実果です。
私は最近、お休みの日はホットヨガに通っています♪
実はヨガって身体だけでなく、お口の健康にも良いことをご存知ですか?

ところで皆さんは普段食いしばりの癖あったりしませんか?
本来、上の歯と下の歯は食事をしている時以外、接触していない構造になっています。
日常生活のほとんどの時間、歯と歯の間は離れている状態なのです。
しかし食いしばりにより接している時間が長くなればなるほど、歯に過度な力がかかり歯がすり減ってしまったり破折したりということが起きてきます。

主な原因は、ストレスや緊張、疲れ、癖、咬み合わせが悪い、骨格の歪み等々さまざまです。
特に、寝ている時にも食いしばりや歯ぎしりが多く起こります。
食いしばりは、身体が緊張状態になり、必要以上に筋肉にも力が入ります。
歯だけでなく顎の痛みや、首・肩のこり、頭痛、全身の倦怠感につながります。

実は私も食いしばる癖が昔からありました。特に寝ている間の食いしばりがひどかったです。
しかし、ヨガを始めてから以前よりも食いしばりが少なくなってきたと思います。

息を吐きながら、ゆっくりとポーズを繰り返すことで、凝り固まっていた身体の緊張をほぐし、リラックスをすることができます。
ヨガをすることで、無意識のうちに凝り固まっていた身体をときほぐすことができます。
ポーズを正しくきっちりとることが目的ではなく、ヨガの深い呼吸をするために自分なりのポーズをとっていくことが大事で、呼吸を止めないようにしています。

ポーズをとる事だけがヨガではなく、日常生活で、今の自分の呼吸の状態を意識してみることも大切です。
気分が落ち込んでいたりイライラしていたりすると呼吸がとても浅くなっていることに気づきました。
夜寝る前などに、ベットに仰向けに寝転がり、手のひらを上に向け深く呼吸します。できるだけ頭の中は真っさらに、何も考えないようにします。副交感神経が優位になりリラックスすることができます。そのリラックスした状態のまま眠りにつくと、眠りが深くなり、歯ぎしりも緩和することができます。

最近は自宅でできるヨガの本や、ネットでは動画も見ることができるのでぜひ皆さん、この自粛期間の中、やってみてはいかがでしょうか?

そういえば昨日は母の日でしたね♪皆さんはどうお過ごしでしたか?
なかなか普段伝えられない日頃の感謝を伝えられたらいいですね。

千種区たなか歯科クリニック
島田実果

コロナだけでない肺炎

皆様こんにちは!
千種区たなか歯科クリニックの歯科衛生士の佐々木彩花です。

今年のGWはいかがお過ごしでしたか?まだまだコロナの影響で我慢の生活が続きますね。
肺炎が重症化することで恐ろしい病であることは言うまでもないですが、誤嚥によって起こる誤嚥性肺炎をご存知でしょうか。

食べ物や唾液などが食道ではなく気管に入ってしまうことを、誤嚥(ごえん)と言います。
誤嚥が原因で起こる肺炎である「誤嚥性肺炎」は、飲み込む機能や気管から異物を排出する機能が衰えてきた高齢者がよくかかる病気です。

食べ物や唾液などは本来、食道を通って胃に運ばれますが、誤って気管に入ったとき、反射的にむせて排出する機能が人間には備わっています。
しかし、加齢などによってこの機能が鈍ってしまうと、うまく排出できずに肺炎を起こすことがあります。
このように、食べ物や唾液などが気管に入ることを誤嚥(ごえん)と言い、その結果生じる肺炎が誤嚥性肺炎です。

高齢者の場合、口の中が清潔に保たれていないことも多く、肺炎をもたらす細菌が繁殖しやすくなっています。
特に寝たきりの場合、咳をして異物を排出する機能が弱くなり、嚥下機能が低下します。
その結果、口の中の細菌が気管を通って肺に侵入し、肺炎を発症するリスクが高まります。
さらに栄養状態が良くないことや、加齢による免疫機能の低下なども発症に影響を与えます。
ほかにも、嘔吐をした際に食べ物と胃液を多量に誤嚥し、それが原因で肺炎に至ることも多くあります。
また、睡眠中に唾液が気管に入り、それが原因で誤嚥性肺炎を発症することもあります。
たとえ何も食べていなくても、誤嚥性肺炎になるリスクはあるので注意が必要です。
胃に直接チューブを挿入して栄養を送る経管栄養を利用している方でも誤嚥性肺炎になる場合があります。

1.口腔内における細菌の増加
2.加齢によって免疫力が低下して細菌に勝てない
3.気管やのどに詰まったものを吐き出す力の低下
高齢者の場合、これら3つの理由で唾液の量が減少して口内に細菌が繁殖しやすくなっているので、日ごろの口腔ケアをおろそかにしていると、それだけ誤嚥性肺炎のリスクが高まります。
また、持病を複数抱えている方だと、免疫力はより低下していることも考えられるので、誤嚥しないよう普段から注意しなければなりません。

歯科で誤嚥性肺炎を予防できるのは口腔内の細菌をできるだけ減らすために、歯と歯の間、歯と歯肉の境目などに注意しながら丁寧に歯みがきをして、口腔内を清潔に保つことです。
入れ歯の方も、歯の1本1本を外し、しっかりとブラッシングして清潔な状態を保つことが予防になります。
コロナ下でしばらく歯科医院でクリーニングを受けていなかった方もそろそろクリーニングを受けてみるのも考えてみては如何でしょうか。

千種区たなか歯科クリニック 佐々木彩花

電動歯ブラシ反対派の僕が選んだ電動歯ブラシはこれ!

なんだかおかしな表題ですいません。。。

千種区覚王山のたなか歯科クリニックの田中です。

開業して20年が経ちますが、患者さんからの質問で多いのが

「電動歯ブラシはどれがいいですか?」

です。こんなときはいつも

「ご自身の手でしっかりと磨くほうがきれいになりますよ!!」
「ご自身で不器用だと思う方は使うとよいでしょう。」
「パワーが強いものを使うと歯茎が下がります」

などなど、まずは手用歯ブラシの使用をおすすめしていました。

実は電動嫌いではなく、いろいろな電動歯ブラシを購入し実際に使ってみました。
「お試し」ができないので購入するしか使えません。
今まで購入した電動歯ブラシは激安品~3万円台のものまで15本以上。
中にはスマホと連動しているものも。
一瞬で「こりゃダメだ」というものもありました。

歯ブラシは手用でも電動でも毛の柔らかさ、形状、密度が大切。
なかなか満足なものが見つからず、いつしか電動ブラシへの熱意が冷めていました。
自分で使わないものは患者さんに勧められないので、取り扱いもしてませんでした。

そんな中、歯磨き指導のセミナーでたまたま信頼できる先生から紹介されたのがこの製品。

「クラプロックス ハイドロソニックプロ」


(写真:CURAPROXのホームページより)

あまり期待せずに購入して使ってみました。

音波式ですのでヘッドは回転しません。

ここで電動歯ブラシの特徴ですが、ヘッドの動きで性質が変わってきます。
「回転式」の良いところは歯の表面についた色素が落とせること。
それだけのパワーがあります。

歯科医院で歯の色素を落とす時、回転ブラシを使っているのはそのためです。
しかし毎日使うものであればそこまでパワーは必要ありません。
むしろ歯茎や歯を傷つけてしまう危険性もあります。
ヘッドの毛もパワーに適応させて硬い傾向があり、きれいになるけど歯や歯茎に傷つける危険性があります。

「音波式」ですが、デメリットは歯に着色が付きやすいことです。
それだけマイルドですが、歯についた着色なら年に数回歯科医院でとれば綺麗になります。
それよりもバイオフィルム(細菌の塊)だけを除去し、健康な歯と歯茎を得るにはこれで十分です。

ご紹介の製品は「音波式」+「柔らかな毛先」で傷つけずに磨ける電動歯ブラシでした。
(ちなみにクラプロックスの手用歯ブラシも毛先が密で柔らかいのが特徴)

今では毎日持ち歩き検証しています。2週間使っていますがこのまま使い続けます。

僕の使い方ですが、わずかな歯磨き粉をハイドロソニックプロにつけて磨きます。
就寝前には更に歯間ブラシを使用し、その後にフッ素洗口して就寝です。
歯間ブラシを併用したときのブラッシングタイムはおよそ10分。

「ええっ、10分は長すぎる!!」
って思われる方も当然いるでしょう。
でもとても大切な時間です。

以前のブログでも書きましたが、歯周病の人は新型コロナに感染しやすく死亡率も高いことが分かっています。
更に歯周病がおよそ100の全身疾患と関連しています。
口腔内を毎日きれいにすることは「メリットしかない」と断言します。
毎日のたった10分がもしかしたら皆様の健康を守ってくれるかもしれません。

以上今回は電動歯ブラシについて書きましたが、実は歯間ブラシもとても大切なのです。
「私は歯間ブラシが入るほどの隙間なんてない」
と思っている方がいると思います。
実はかなりの確率で入ります!!

自分で無理に入れてはいけません。
ちゃんと歯科衛生士に隙間を測ってもらい適切な太さと製品を選ぶ必要があります。

歯間ブラシの正確な使い方を知らない患者さん、いや歯科衛生士もたくさんいます。
その点について今後ブログでアップしていきます。

たなか歯科クリニック・覚王山プライベートデンタル
田中伸尚

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