歯って溶けるの?酸蝕症とは
千種区のみなさんこんにちは、たなか歯科クリニックの長谷川です。
最近は日も伸びて日中は暑くなってきましたね、皆さんも水分塩分をこまめにとってお体を大事にしてください。
今回は食べ物と歯の関係についてお話しします。以前のブログで間食の頻度が多いほど虫歯のリスクが高くなる事をお話しさせていただいたので今回は酸についてお話します。
みなさんは酸蝕症という言葉を聞いたことはありますか?
酸蝕症とは、歯が酸に過剰に触れることによって歯の表面を覆っているエナメル質が化学反応を起こして、分解し溶けてしまっている状態のことを言います。歯の表面のエナメル質が溶けてしまうとその下にある柔らかい象牙質がむき出しになり、食べ物を噛んだり歯磨きをする摩擦でどんどんすり減ってしまいます。
酸蝕症と虫歯はなにが違うのでしょうか?
決定的に違うのは被害の範囲です。虫歯は細菌の出す酸によって歯が溶けて、進行すると穴があいて痛みが出るというような症状があります。そのため、磨き残しがある限られた箇所に起こることが多いです。
一方で酸蝕症は、細菌は関わっていません。酸が過剰に触れた箇所すべてで起こるため広範囲になってきます。酸蝕症にかかった歯は、知覚過敏をおこしたり、深い溝やへこみが目立ってくるなどの症状がみられます。また、酸蝕症の歯に虫歯ができると進行が加速しやすいのは、当然のことでトラブルが複数重なり拡大しやすい病気と言えます。
酸蝕症は以前は特定の職業の職業病でしたが、今は全世代にみられる第3の歯科疾患として注目されています。たとえば、健康に気を使ってお酢を飲む習慣がある方、お仕事疲れで栄養ドリンクを毎日飲む方、スポーツ終わりにスポーツ飲料を飲む方など日常の些細な習慣に酸蝕症のリスクがあります。私も小さい頃から梅干しが好きで、毎日食べる習慣がありますが、これも歯を危険にさらしているといえます。中性のpHが7.0なので、pH5.5以下の酸性度の高い飲食物を習慣的に取り入れている方は特に要注意です。
今回は生活の中に潜む酸のリスク、酸蝕症についてお話ししました。
酸性の飲食物は体にいい物も多いため、日頃から取り入れるようにしている方にとっては驚く内容になってしまったかもしれません。日頃の口腔内のケアをしっかりすることに加え、フッ素を積極的に取り入れて歯を強くするなど対策を整えて向き合っていくことが大切になるでしょう。
千種区覚王山 たなか歯科クリニック
受付・歯科助手 長谷川麻央
『一生を 共に歩む 自分の歯』
千種区の皆様こんにちは!
千種区たなか歯科クリニック歯科衛生士の佐々木彩花です。
6月の4日〜10日を歯と口の健康週間といい、歯や口の中の健康を見直す一週間というのを知っていますか?歯と口の健康週間ということで千種区の皆様にも自分の歯とお口の中の健康を考えてみてほしいなと思いご紹介します。
令和3年のテーマは
一生を 共に歩む 自分の歯
とのことでした。
一生自分の歯で生きていくってすごいことですよね。
そのために何をしているのか?これからどうしたら良いか考えてみるきっかけになればと思います。
ちなみにこの一週間は適当に決まったのではなく理由はあります。元は6月4日が6→む、4→し、と読めることから6月4日はむ・し歯予防デーにしましょうとしていたのが始まりで6月4日からの一週間は歯とお口の健康週間となったようです!
歯やお口の中が健康であればよく噛むことができて体の健康にもつながります。
よく噛むメリットとしてよく言われているのは8つあります。
一つ目は胃腸の働きを促進するということ
二つ目はむし歯、歯周病、口臭を予防する嬉しい効果
三つ目は肥満を防止するといくこと
四つ目は脳の働きを活発にすること
五つ目は全身の体力の向上
六つ目は味覚が発達すること
七つ目は発音がはっきりする
八つ目はがんを予防すること
8つのメリットでよく噛むことでお口の中も体も健康になるのです。
日本人の平均寿命は80歳を超えていますが、残念ながら歯の寿命は50〜60歳代から高齢になるに従って歯を失う人が多いのが現状です。
しかし、日頃からの歯磨きや定期検診をうけるなど口腔ケアをしっかり行っていけば歯の寿命を少しでも伸ばせます。
この一週間を通じて歯とお口の健康を見直し、歯も長生きさせるための口腔ケアを考えてみてほしいです。
たなか歯科クリニックではそういった予防に興味があったり治療に頑張って通ってくださっている方に自宅での歯磨き指導や定期検診を行っております。
コロナ禍で皆様の健康意識も高まってきているかと思います。お口の健康も一緒に高めていければと思います。
千種区たなか歯科クリニック 歯科衛生士 佐々木彩花
歯周病が糖尿病の入り口?!
みなさんこんにちは(^^)
千種区たなか歯科クリニック歯科衛生士の堀毛です。
6月になり天気の良い日は初夏のさわやかな風が心地よい季節になってきましたね♪お休みの日には衣替えと一緒にお部屋の模様替えもしてスッキリしました!みなさんはお休みの日は何をして過ごされていますか?
最近ではコロナの影響によりセミナーや学会がオンラインでの開催になることが多く、今までは県外まで行かないと参加できなかったのがおうちから参加することができています。最近はおうちで日本歯周病学会に参加して講演を聞かせてもらっています。
今回のブログでは歯周病学会でも発表されていた歯周病と糖尿病の関係についてお話したいと思います。
糖尿病はインスリンの作用不足で血糖が上昇する病気です。簡単に説明すると毎日食べている食事には糖がたっぷり含まれています。糖は小腸から吸収されて血管の中に入ります、それにより糖が血管に入ると血糖値が上がります。
インスリンは糖をエネルギーに変換してくれます、そうすると糖分が減るので血糖値が下がります。
大切なのはインスリンです。インスリンが足りていなかったりインスリンが効かなかったりすることが糖尿病の原因になります。
歯周病菌の毒素が体内に入って過剰に起こる炎症がインスリンの作用を弱めるため「歯周病が口の糖尿病」と言われています!
歯周病と糖尿病には相互関係があります。糖尿病をお持ちの方では歯周病は悪化しやすく、歯周病があると糖尿病の血糖コントロールが難しくなることがわかっています。
歯周病があると歯周ポケットから血流にのった炎症関連の化学物質は体の中でインスリンを効きづらくします。そのため糖尿病が発症・進行しやすくなります。歯周病治療により歯ぐきの炎症をコントロールできればインスリン抵抗性が改善され、血糖コントロールも改善されます。
インスリンが効きづらくなる原因に内臓脂肪が関係します。そのため運動や食事にも配慮して行かなければなりません。
また食べ物をよく噛み砕いて、味わって飲み込めば飲み込むほど、食後のインスリンがよく出て、糖分が効果的に筋肉に取り込まれ、血糖が下がると共に、栄養源として利用され筋力低下の予防に役立ちます。
糖尿病のためにも、定期的な歯科治療によって過剰な炎症を可能な限り減少させることや、高齢者の方では可能な限り栄養の経口摂取をサポートし、よく噛んで味わって栄養を摂取することで、筋力の低下予防に努めることが大切になります。
全身の健康のためにはやはりお口の健康が大切ですね(^^)
千種区たなか歯科クリニック
歯科衛生士 堀毛 南実