副流煙と電子タバコ

副流煙と電子タバコ

千種区覚王山の皆さん、こんにちは。たなか歯科クリニックの長谷川です。
前回はあまり知られていない喫煙者の歯周病リスクについて詳しくお話ししました。今回ももう少し喫煙での歯周そしてからだへの影響についてお話ししていこうと思います。
もう一つタバコの害で忘れてはならないこと、それは副流煙による健康被害です。実はタバコを吸う人がフィルターを通して吸う主流煙に比べて何倍もの有害物質を含みます。つまりタバコを吸わない人でも副流煙を吸っていたら同じ歯周病や口腔ガン等のリスクを背負うことになってしまうのです。具体的に数字をあげると、ニコチンは主流煙の2.8倍、タールは3.4倍、一酸化炭素は4.7倍になるそうです。
小さいお子さんのいる家庭では一生懸命歯磨きをしていてもご家族の方の副流煙でお子さんに虫歯ができやすかったり、肺炎、喘息、気管支炎、中耳炎また乳児の突然死症候群に副流煙との係わりが指摘されています。さらに妊婦さんの場合、赤ちゃんの口唇裂、口蓋烈などのリスクも懸念されています。
では最近主流の電子タバコはどうでしょう?紙タバコよりにおいが少ないし、安いし、害も少ないから変えたという話をよく聞きます。実際にタバコ会社の宣伝では“主な9つの有害成分の量が90%少ない“などとうたわれているものもありますが、タバコには発がん性物質だけで70種類以上あるといわれており、タバコ会社が約9割減と述べている有害物質はほんの一部にすぎません。有害物質が90%減ればからだへの害も90%減るかと言われると、量に比例するものではないため話はそう単純にはいかないのが現状です。電子タバコにも紙タバコ同様の有害物質が減っていたとしても依然として含まれていますし、あまり量が変わらない物質もあれば、むしろ物質によっては紙タバコより量が増えているものもあったりするようです。小さい文字ですが、病気になるリスクを減らすわけではないことをしっかり明記している文章も記載されているタバコがほとんどです。有害物質が紙タバコより少ないという目立った情報のみ一人歩きしてしまい、紙タバコよりからだによいと誤解してしまう人がいる非常に危険な状況にあります。つまり、電子タバコにかえたから歯周病のリスクが減ったというのは間違いで、喫煙を続けている限り少なからずからだへの負担は増えていると考えられるでしょう。
今回は、副流煙のリスクと電子タバコのリスクをお話ししました。健康なからだと歯を持って長く生きられるように禁煙に挑戦してみる方が増えてくれるといいなと思います!

もし歯を磨かないとお口のなかはどうなるの?

千種区の皆様こんにちは!
千種区たなか歯科クリニック歯科衛生士の佐々木彩花です。

みなさんは毎日歯を磨きますよね!
しかし、1日3回毎食後一生懸命歯を磨く人もいれば、仕事が忙しく歯磨きの時間が取れないから適当かも?という人夜お酒を飲んでそのまま寝てしまう、気になったら磨く、など人により様々な意見をお聞きします。
ではもし、1日でも歯磨きをサボってしまったらお口の中はどういう状態になるのでしょうか?

1日歯を磨かなかった歯を舌で触ってみるとザラザラ・ねっとりしたものが歯にくっついているのに気付くと思います。
ザラザラ・ねっとりの正体、それこそが歯垢(プラークという細菌の塊)虫歯や歯周病の原因になるものです。
歯の汚れである歯垢が唾液中のカルシウム成分などにより石灰化という石のように固まる現象で歯石になると、歯に強固にこびりついてしまいます。

お口の細菌は睡眠突入後、3時間もすれば爆発的にその数が増えていき、約8時間で飽和状態に達します。
歯を磨かずに寝てしまった場合、唾液の分泌が減ってしまう夜中、菌の数は1兆個ほどに増えてしまうそうです。

もし、1週間歯磨きをしなかったとしてもすぐに虫歯が出来たり、歯周病が悪化するということにはならないですが、確実に歯肉炎にはなってしまいます。

こう考えていくと、全然歯を磨かなかったらお口の中は細菌だらけで歯茎からも出血して歯周病が、だいぶ進んでしまうと考えられますね。

プラークの形成は食後8時間くらいから始まると言われています。そして48時間後にはバイオフィルムという細菌の出す厚い膜が形成され、歯磨きでは落ちない汚れとなって定着してしまうので、しっかり歯ブラシで歯の汚れを取りきることが大切です。
しかし、毎日歯ブラシをしっかりしていたとしても、歯と歯の間や噛み合わせの溝、歯と歯ぐきの境目は磨き残しが多少は残ります。
歯ブラシ以外にも歯と歯の隙間にはデンタルフロスを使ったり、歯間ブラシを使用したり様々な道具を使って汚れを落としてお口の環境をきれいに保ち、虫歯や歯周病になりにくい口腔内の環境にしましょう!

千種区たなか歯科クリニック 佐々木彩花

リスク部位を知っておこう!

みなさんこんにちは(^^)
千種区たなか歯科クリニック歯科衛生士の堀毛です。
もう卒業式のシーズンですね。スタッフの中にもたなか歯科を卒業される方がいます。旅立ちの春、皆さんの今後のさらなるご活躍をお祈りしております。春風とともに、たくさんの幸せが訪れますように。

今回のブログでは細菌がたまりやすく、虫歯や歯周病になる可能性が高い“リスク部位”について注目してお話ししようと思います。
虫歯リスクの高い部位の1つ目は奥歯の隣接面です。隣接面はどこも唾液やブラシが届きにくいですが、なかでも大臼歯(奥の大きな歯)の隣接面は他の歯に比べて面積が広いためハイリスクになっています。実際に、隣接面のミュータンス菌数を測った実験では、大臼歯の隣接面にはたくさんの菌が生息していたそうです。歯ブラシの毛先が届きにくい隣接面は、フロスを使ったケアがお勧めです。しっかり歯に沿わせて動かせば、バイオフィルムを取り除くことができます。
虫歯リスクの高いもう一つの部位が萌出間際の噛み合わせの面です。萌出してからおよそ3年間は、エナメル質の結晶構造が粗造なため、普通のエナメル質よしも高いpHで脱灰するため注意が必要です。
さらに萌出間際の歯は他の歯よりも低い位置にあり、歯ブラシの毛が届きにくいです。そのため脱灰しやすいうえに、細菌がたまりやすいので虫歯リスクが高いのです。
お勧めのケアアイテムは、一段下がったところに届くワンタフトブラシです。歯がどのくらい生えているかによって、アイテムを細かく使い分けていく必要があります。隣接面ができてからはフロスを使ったケアも忘れずに行いましょう。
次は歯周病のリスク部位についてです。虫歯と同じく歯周病も細菌に感染することによって引き起こされます。歯周病菌は複数あり、どれも酸素が苦手なのが特徴です。酸素の届かない歯肉縁下(歯ぐきのなか)に浮遊しています。そして歯肉縁下にバイオフィルムができると、くっついて数を増やしていきます。
歯肉縁下のなかでも、細菌がたまりやすいのが隣接面の歯肉縁下です。また上の奥歯は根が3本あり形状が複雑なためより細菌が取り除きにくく、ハイリスクになっています。ここは歯ブラシが届かないので、フロスや歯間ブラシが必要になります。
ケアをする際には集中力の高い最初のうちに取り掛かることで、効率的にバイオフィルムを落とせます。また一人ひとり歯並びや歯の形態、被せ物や磨き方の癖なども異なるため、それぞれのリスク部位もあるのでそこは私たちがお口のなかをみてお伝えできたらと思います。リスク部位を抑えてケアをすれば虫歯や歯周病になるリスクを回避できて予防できるので一緒に頑張って口腔内を守っていけたらと思います。
千種区たなか歯科クリニック 
歯科衛生士 堀毛 南実

治療はどの位かかるの? 何をする予定なの? これを見ればすべてが分かる!『治療工程表』

こんにちは! 千種区たなか歯科クリニック 歯科医師の 満田 誠です。

困った症状があって 歯医者さんに駆け込み、通うことになった…。
色々と検査をして、治療の予約もとったけど、私、何処がどういう状況で 何をするんだろう?? 心配だなぁ……。
と、いう事はありませんか?

これは、歯科医院から患者様への 「情報提供・情報共有」 がきちんと行われていないために生じてしまう問題です。

このような患者様の不安を解消し 今後の治療の予定が良く分かるように、“初めて来院された方や、長期の治療が予想される皆様”へ、私達 たなか歯科クリニックがお渡ししているものがあります。

『治療工程表』です。

初診時の検査終了後、その結果に基づいて担当歯科医師がそれを分析し、治療計画を立案します。

・どの部位に治療が必要で、何か所あるのか?
・どの程度の病状で、どんな内容の治療になるのか?
・どの位の回数、期間が必要となるのか?
・現段階で、どこまで治療が進んでいるのか?
・どんな詰め物・被せ物などが必要で、何個となるのか?

このような事柄を 誰が見ても分かりやすい計画表にして、治療にかかわる 「患者様(そのご家族)」・「歯科医師」・「歯科衛生士」・「歯科助手」 すべてが情報共有できるようにしています。
医院側も患者様も 同じ治療工程表を持ち、それに基づいて治療が行われているので、進捗状況を皆が把握できるというわけです。(私の活用法としては、治療が済んだ部位は表に斜線を入れて消していき、次に進めています。)

また、患者様に その表をただお渡ししただけでは、「これはどういう意味で、どういう見方をしたらいいんだろう?」 「いまいち具体的なイメージがわかない…」 となってしまうといけません。そこで、“セカンドカウンセリング” という機会を設けさせていただいています。

検査時に撮影したレントゲンや口腔内写真を、実際にモニターに映してビジュアル的にも分かりやすく、歯周病検査や口腔内細菌検査の結果も踏まえ、患者様のお口の中の現状をご説明いたします。そのうえで、治療工程表の流れに沿って、実際の治療を進めていきます。(患者様のご要望や、症状の変化に応じて、その計画を変更・修正する場合もあります)

このように治療の予定・流れを 「見える化」 したのが、治療工程表です。歯科医師が口頭で説明するだけでは なかなか理解しにくいですし、期間が空いたり、計画が長くなってくると、ついつい以前聞いた事を忘れてしまいますものね。

治療計画を綿密に立てるために、たなか歯科クリニックでは 初診時のカウンセリングや検査に力を入れ、そこにお時間をいただいています。今後も、歯科医院と患者様を橋渡しするツールとして、『治療工程表』 を活用していきたいと思います。

千種区 たなか歯科クリニック
歯科医師 満田 誠

歯ブラシではみがけない場所

みなさん、こんにちは!3月になり少しずつ気温も上がってきましたが、まだまだ肌寒く感じる季節ですね。
みなさんはいかがお過ごしでしょうか。

さて、今日は「歯ブラシではみがけない場所」のお話をしたいと思いますが、お口の中で歯ブラシではみがけない場所はどこだと思いますか?

答えは、“歯と歯のあいだ“と”歯の根元まわり“です。
この2箇所が歯ブラシではみがけない場所と言われています。

具体的に歯と歯のあいだというのは、歯と歯が接している場所です。このような場所をコンタクトポイントとも言いますが、この場所は歯ブラシの毛先が入らなくても細菌は入り込むことができ、プラークとなって虫歯を起こしやすいポイントです。

そして歯の根元まわりは、歯の生え際のところです。歯と歯の境目とも言うでしょうか。歯ブラシが当たりにくいため、プラークが溜まりやすく歯周病の原因になりやすいと言われています。

このように歯ブラシでみがきにくい場所はプラークが残りやすく、そのままにしておくと虫歯や歯周病になりやすいということが分かりますね。

最近では歯みがきは1日2回、いや3回以上しているかたも増えてきました。ですが、どんなに上手にみがけるかたでも歯ブラシ1本でお口の中を清潔に保つことは不可能です。

デンタルフロスや歯間ブラシを日常的に利用しているかたはまだ少ないように感じますが、歯ブラシではみがけない場所をみがくにはデンタルフロスや歯間ブラシが欠かせません。

実際にどのように使用するかというと、コンタクトポイントの清掃は、フロスを歯と歯のあいだに通せばOKです。フロスの糸をのこぎりを引くように斜めにスライドをさせながら挿入します。スライドさせることで摩擦が減って挿入しやすくなります。挿入したフロスは糸を歯の根元まわりまで沿わせることで歯の側面全体をキレイにすることができます。

続いて歯間ブラシは歯と歯のすき間から挿入してお掃除をします。挿入して何回か前後に動かして歯の側面のプラークを落とすとキレイになってきます。
歯間ブラシのポイントは挿入角度です。
誤った角度で挿入してしまうと、歯茎に歯間ブラシが刺さって痛くなってしまうので、すき間から真横に挿入するのがポイントです。

正しい使いかたができるとより清掃効果が生まれますので。担当歯科衛生士にご相談ください。お一人おひとりに合った清掃道具をご提案させていただきます。

千種区 たなか歯科クリニック 歯科衛生士 福田

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