よくある質問

2015/10/27
(メール相談)お子様の多数歯にわたる虫歯治療について

(お母様からのメール相談)

○月○日から息子・○○がお世話になっております。○○市の○○先生から御紹介を受けて、そちらのクリニッ
クに行かせて頂くことにしました。
息子の話によりますと、虫歯が11本もあり、治療に19回も通院しなければならないとのこと。
虫歯は本人の責任で治さなければなりません。ただ、通院が19回というのがどうしても理解できません。
そちらのクリニックは患者さんが多く、予約がとりにくいとも聞いております。19回通院するとなると
何か月かかるのでしょうか。どうして19回通院が必要なのかご説明して頂きたいです。お忙しいところ申し訳ございませんがよろしくお願いいたします。

(院長からの回答メール)

○○様

たなか歯科クリニックの田中です。メールありがとうございます。
息子様の件で報告いたします。
私どもの医院にいらっしゃった時の写真5枚も添付いたしますので、見て頂けたら幸いです。

磨き残しが全体的に見られます。歯の表面にはプラーク(細菌の塊)が見られ、歯肉は赤く炎症があり「歯肉炎」の状態です。
たまたまこの日だけ歯を磨いていなかったわけではなく、継続的に炎症が続いていると思われます。
歯の根元には虫歯が多数あります。歯茎に添って、帯状に黄色っぽくなっている部分(特に奥歯)が見られます 。

この状態が続くと、「治しても治しても次々と虫歯が発生する」と思われます。
また歯肉炎から治りにくい歯周病に移行していく危険性が高いです。
すなわち早期に歯を失う確率が非常に高く、予防歯科学的にはハイリスクな状態にあります。

虫歯や歯周病の原因はプラークです。これをコントロールしない限り安定したお口の健康は得られないでしょう。
私の医院はそのような考えで治療を行っています。

十分な歯磨き指導(プラーク・コントロール)を受けてもらい、歯肉の炎症の改善と虫歯の再発リスクが低くなってから治療を行 います(大きな虫歯がある場合や痛みがある場合はそちらを優先します)。

1回や2回の来院でリスクを改善することはできず、数ヶ月かかることは珍しくありません。
これは患者様自身の協力度に左右されます。

プラークコントロールを継続することの素晴らしさは、小さな虫歯ならば「再石灰化」により改善することがあることです。
すなわち息子様のお口の中で言えば、がんばって「効果的な歯磨き」を継続していただければ、小さな虫歯は削らずに済む
可能性がある、ということです。治療回数を減らすことが可能です。

継続的なプラ ークコントロールを行い、数カ月後に再評価します。現在は多数の虫歯が有りますが、全て治療が必要かどうかは
その時に判断します。
通院回数19回と申したのも、まずプラークコントロールを受けてもらい、その効果が得られず全ての箇所が治療が必要になり、1回につき1本ずつの治療を想定しての回数で、あくまでも「目安」であることをご理解ください。
一度に数本まとめて治療することもあります。その場合は治療回数は少なくなります。


もちろん、虫歯が大きくなって神経を抜くことになれば、1本の歯の治療で4,5回以上はかかってしまいます。
19回では終わらない可能性もあります。
そうならないよう、毎日の歯磨きがとても大切です。

現在歯科衛生士が歯磨き指導を行っています。
口腔ケアの大切さに気づき、継続して頂けたら私達はとても嬉しいです。

何かご質問などありましたら、ご連絡ください。

(お母様からの返信メール)

たなか歯科クリニック
 田中伸尚先生

お忙しい中、早速お返事を頂きありがとうございました。
息子に聞いてもはっきり答えず、どういった状況で、どのような治療が
必要なのかわからず、困惑しておりました。

丁寧に詳しくご説明頂きありがとうございました。よくわかりました。
本人にも先生からのメールを転送し、しっかり歯磨きをするよう伝えます。
今後もご指導と治療のほど宜しく願い致します。

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