スタッフブログ

2018/02/16
CTでみる根尖病巣診断

こんにちは! 千種区たなか歯科クリニック 歯科医師の満田誠です。

 

う~~、さむいさむい! 最近 寒い日が続きますね。

私の周りでも 体調を崩している方が多いようですが、皆様は大丈夫ですか?

暖か~くして、うがい・手洗いをしっかり行い、風邪を予防していきましょうね。大切な お体、御自愛ください♪

 

ところで、歯科での病状診断において、難しいものの ひとつに 『歯の神経の疾患』 があります。 何故なら、"神経は 歯の内部にあるので、見た目でだけは病状が判断しにくい" からです。

 

例えば、"歯に穴があいていて痛い" などであれば、原因は「虫歯があるのかな?」と察しがつきます。 でも、「虫歯も無いように見えるけど、この辺りの歯が何となく痛い気がする。触ると、他の歯と違う感じもあるし...。」というケースもありますよね。

この場合は 『何が原因でこの症状を生じているのか?』 という事をまず調べて、それに応じた治療を進めていかなければなりません。

 

具体的な診断としては、

・歯周病の検査 ......歯茎に炎症はないか? 歯槽骨は吸収していないか?

・レントゲン検査 ......見た目で分からない虫歯・亀裂・根尖病巣はないか?

・打診痛      ......コンコン触ってみて、過度な敏感さが無いか?

・冷温熱痛    ......温度に対して過敏ではないか?

・電気歯髄診   ......神経が死んではいないか?

などを行い、その検査結果・反応から 痛みの原因を探っていきます。

 

ただ、それでも判断が難しいことが度々あるのです。

「色々調べてみたけど...。診査上は どうも歯の神経が炎症を起こしているか、死んでしまっている気がする...。 でも、歯の外見や レントゲン写真では 健全歯に思える...。 う~ん、削ってみたり、被せ物を外してみれば もっと良く分かるのだけれど、本当に健全歯だったら それをしてしまうのは勿体ないな......」、という状況。

そう、最初にお話しした 『歯の神経の疾患』 の疑いです。

 

この問題を 解決してくれる検査に "CT撮影による三次元的画像診断" があります。

 

ひとつの例をあげてみましょう。

この患者様は、右上の奥歯に何となく違和感がありますが、外見上は歯に問題があるようにはみえません。

レントゲン写真は、これです。

s-DB967316_171208160040(2).jpg 

画像上は 特に異常はありません。

そこで、CTを撮って 更に詳しく調べてみました。

s-Project_20180210_003(1-1).jpg 

お分かりになりますか? 三次元画像では、同歯の根尖に 骨の吸収像がハッキリと認められます。

CT三次元画像は、任意の部位を輪切りにして色々な視点から分析できるので、先程のレントゲン画像と同様の状況を 比べてみましょう。

s-Project_20180210_003(1-2).jpg 

根の周囲に、膿が溜まっているのが分かりますね。 レントゲン写真は 二次元画像であり、歯や骨など様々な組織が重なり合って写った影絵であるため、 その画像診査だけでは判断できなかったことが、一目瞭然でわかります。

 

この様にCTは、実際に歯を削ったり、被せ物を除去しなくても、色々な情報をもたらしてくれます。

CT撮影は 保険外の自費診療となりますが、原因がはっきりしない症状や なかなか治りが悪い病状診断には 有効な検査方法となりますので、ご希望の方はDrやスタッフに ご相談ください。

 

 

千種区 たなか歯科クリニック

歯科医師 満田 誠

月別アーカイブ

このページの上へ

ネット予約

当院は完全予約制です

052-757-5600

月・火・水・金・土

9:00-13:00 / 14:30-18:00

休診日

木・日・祝

地図・来院方法

〒464-0841
名古屋市千種区覚王山通9-18
覚王山センタービル2階

ふくちゃんの矯正ブログ
Dr早川が教える小児歯科のこだわり
よくある質問に応えます!

院長の出版著書


定期検診へ出かけよう!


本当に怖い歯周病 その予防と治療


歯科医院 引き寄せの法則


若手歯科医師を育てる
ドクター育成カリキュラム

ネット予約