スタッフブログ

2018/11/21
糖尿病と歯周病

こんにちは(^^)千種区のたなか歯科クリニック歯科衛生士の堀毛です。

 

鮮やかな紅葉の季節となりました。皆様、お変わりなくお過ごしでしょうか。

 

今回は「糖尿病は歯周病を重症かさせるのか?」につてお話しさせていただきます。

近年、糖尿病患者が急増しています。

糖尿病についてはみなさんご存知だと思いますが、膵臓で分泌されるインスリンの不足によって引き起こされる代謝異常です。

私たちは、食事から摂取したブドウ糖が血液中に取り込まれ全身の細胞に運ばれることでエネルギー源となり、生命を維持しています。インスリンはこの全身への運搬の役割を担っておあり、これにより血液中にあるブドウ糖(血糖)の量は正常に調節されます。しかし、インスリンの分泌低下や異能異常が起こること、血糖が上がり高血糖となります。この状態が糖尿病です。

 

高血糖状態が慢性的に続き糖尿病が進行すると、様々な合併症を引き起こすことになります。その3大合併症が、糖尿病性神経障害、糖尿病性網膜症そして糖尿病性腎症です。

そして歯周病は、6番目の合併症です。糖尿病患者は、歯周病に罹患しやすく重症化しやすいと言われています。2型糖尿病患者では、非糖尿病患者に比べて歯周病の発症率が2.6倍高くなります。

血糖コントロール不良は、歯周病の危険因子となります。糖尿病が歯周病を悪化させる因子は、主に5つ考えられます。

①   糖尿病による口腔乾燥(唾液の抗菌作用が低下するため、歯周病原細菌が増殖しやすくなる)

②   糖尿病による血管障害(創傷治癒が妨げられる)

③   糖尿病による易感染性(免疫力が低下させ、感染しやすくなる)

④   糖尿病による炎症性サイトカイン産生亢進(糖尿病に多い肥満では、大量の脂肪細胞から炎症性サイトカインが多く作られます。このサイトカインは、歯を支えてくれている歯槽骨破壊に関与します)

⑤   糖尿病による細胞障害

 

歯周病は歯槽骨などの歯周組織を破壊する疾患であると同時に全身にも影響を与える慢性疾患であることが明らかになってきました。歯周病が影響を与える疾患は、糖尿病以外にも、心臓・血管疾患、早産・低体重児出産、肥満、呼吸器系疾患、関節リウマチ、認知症など多岐にわたっています。

そこで全身疾患を予防し、「健康寿命」を延伸させるためにも歯周治療、さらには口腔ケアの重要性は高まっています。

 

歯科衛生士として、歯周病をはじめとする口腔疾患を予防、治療することで患者様の生活の質(QOL)を維持・向上できるように今後も頑張って行きたいです。

 

写真は歯周治療に必要なスケーラーです。スケーラーで歯石をとります。患者様に使用する前には毎回刃がつくように自分で研いでいます。歯周治療について疑問点あればぜひ何でも聞いてくださいね(^^)♩

千種区たなか歯科クリニック

歯科衛生士 堀毛 南実

 

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