“Floss or die”

“Floss or die”

こんにちは(^^)
千種区たなか歯科クリニック歯科衛生士の堀毛南実です。
寒さも本格的になってきました。みなさん体調は大丈夫ですか?
今回は歯と体の関係についてお話ししようと思います。
1997年アメリカの歯周病学会は、“Floss or die”というメッセージを発表しました。「フロスをしますか、それとも死にますか」という危機感をあおるこの言葉。歯科医療従事者の中では有名ですが、その本当の意味をご存知ですか?
“Floss or die”という言葉を調べると、様々な見解がでてきます。「フロスを使わないで虫歯を作ってしまうことは自殺行為であるという比喩」「フロスを怠って虫歯になると、命まで取られるよ!いいの?」というメッセージ。フロスを歯間部の清掃用具ととらえ、虫歯予防のためにちょっとオーバーに危機感をあおる標語だと考えている人が多いようです。
本当にそうなのでしょうか?この言葉が生まれた経緯を調べると、“die”が比喩でも何でもないことがわかります。
1963年のアメリカで、“男性の正常な加齢に伴う長期的な研究”が始まりました。さらに、1968年からは“加齢に伴う口腔と全身の関係を特定する調査研究”も開始。1000人以上の有歯顎者男性の健康状態を約18年間にわたって調査したそうです。その中でわかってきたのが、全身疾患と歯周病の関係性。調査中、およそ200人が心臓疾患に罹患し、冠動脈性心疾患によって59人が死去、40人が心発作に遭遇しました。彼らの歯槽骨吸収の状態を調べた結果、健康な歯ぐきを持つ人よりも歯周病の人の方が心疾患に罹る割合が多いことが判明しました。その後の追跡調査でも同じようなデータが出たことから、“歯周病の存在が命(寿命)に関与する”という研究結果が報告されたのです。
この衝撃的な報告をふまえ、アメリカの歯周病予防学会が発表したのが“Floss or die”!つまりフロスは虫歯予防だけではなく歯周病予防のために使うもの。そしてこの“die”は比喩ではなく、フロスを怠って歯周病菌が増殖すると「心疾患のリスクとなって死に近づきますよ!」という本当の警告だったのです。アメリカではフロスが広く浸透。今では「使うのが当たり前」の存在になっています。
一方日本では、まだまだフロスは「歯間部を補助的に清掃する道具」という立ち位置。使用率も高くありません。
今度お子さんからフロスをしっかり使っていってもらえるようにしたいと強く思います。使用していても細菌が除去できていないと意味がないので、ぜひフロスの使用方法は私たち歯科衛生士に質問してください。一緒にフロスの使用を習慣にして元気に健康でいられるようにしていきましょう!

 

 

 

 

 

 

 

今年も大変お世話になりました。2020年もどうぞよろしくお願いいたします(^^)

千種区たなか歯科クリニック
歯科衛生士 堀毛 南実

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