人の歯は何本あるの?

人の歯は何本あるの?

 皆さんこんにちは!千種区覚王山にあります、たなか歯科クリニック歯科医師の木方です!もうすぐ10月!秋ですね!秋はスポーツや食べ物、紅葉、ハロウィンなどやりたいことが多い季節ですね!コロナのこともあり自粛傾向ですが、最近ではリモートでのイベントや自宅にいても楽しめるものも増えてきているので、そういったものも活用していきましょう!

 さて今日は、人の歯について色々書いていきたいと思います。皆さんは大人の歯と子供の歯が何本あるか知っていますか?大人の歯は通常、親不知をぬいて、28本あります。現代人の顎は小さくなってきているので親不知まで全て並ぶ人は稀です。親不知が生えてこないケースもあり、特に下顎は親不知が横向きになっているケースが多いです。横向きの場合、ケアが難しくなり虫歯の可能性が上がるため、抜歯をすすめさせていただく場合がございます。最近だと親不知が最初からない方も多く見えます。また、親不知以外の大人の歯が最初からない場合があります。それは、前から数えて、2番目、5番目は特に可能性が高く、7番目の歯もない場合があります。

 次に子供の歯ですが20本あり、2番目の歯が足りない場合があります。そして、子供の歯がない場合、その後に生えてくる大人の歯もない可能性が高くなります。また、子供の場合、癒合歯、癒着歯という子供の歯がくっついて、一つの歯のようになる場合もあります。その場合も大人の歯が欠損している可能性があります。逆に歯が多い場合もあります。過剰歯と言われる余分な歯が存在する場合があります。大体の場合、骨の中に埋まったままになる事が多いです。悪影響がない場合経過観察する事が多いですが、通常の歯列とは別の場所から萌出してくる場合、歯の萌出を邪魔する場合、歯の根っこを異常吸収してしまう場合は抜歯が必要になってきます。抜歯の場合、最初にCT撮影を行い歯の位置を特定します。普段のレントゲンでは歯が唇側にあるのか舌側にあるのかまではわかりません。その為、CTを撮影する必要があります。
 歯を抜歯することで本来の本数より減ってしまう場合もあります。抜く理由としては、虫歯や歯周病だけでなく矯正で歯並びを治すために便宜的に抜歯する場合や顎が小さくて7番目の歯が並び切らない場合もあります。

今日は歯の本数について書かせていただきました。歯のことで何か疑問などありましたらお気軽にご質問ください。

名古屋市千種区覚王山 たなか歯科クリニック 歯科医師 木方 奨

飲んでいる薬は大丈夫?

千種区の皆さん、こんにちは。
皆さんはお薬を飲んでいませんか?
歯科治療において服用しているお薬の休薬を必要とするものなど把握しておくことが必要なものがあります。
今回はその一つであるビスフォスフォネート系薬剤についてお話ししていきます。

ビスフォスフォネート系薬剤は、骨粗しょう症の治療によく使われるお薬で、骨密度を上げ、骨折予防にとても有効です。
ただ、抜歯やインプラントなどの歯科外科処置でまれに顎の骨が部分的に死んで(壊死して)しまうことがあります。
長期にビスフォスフォネート系薬剤を服用している方(3年以上)は、顎の骨が壊死するリスクがより高まるので注意が必要です。
さらに、ステロイドを服用している、糖尿病がある、抗生剤治療をしている方はよりリスクが高くなります。
ビスフォスフォネート系薬剤は、お口の中が不衛生な方や、入れ歯が合わず歯ぐきに傷がある方にも顎の骨の壊死を起こすことがあります。

初診でかかった時や通院中で飲み始めた方は必ずスタッフにお伝えください。
①飲んでいる薬の名前は?どれくらいの期間飲んでいますか?など詳しく教えてください。
また、お薬手帳があればお持ちください。
②歯の痛みが続き、歯ぐきが腫れたり膿みが出る、口内炎が治らない、顎や下唇が痺れるなどの症状はありませんか?ビスフォスフォネート系薬剤の副作用の可能性があるので必ず教えてください。
③骨密度はどれくらいですか?70%未満なら骨粗しょう症と言われています。
④ステロイドを服用していませんか?糖尿病はありませんか?
ステロイドを長期に服用している患者様や糖尿病の患者様は骨粗しょう症を起こしやすく、ビスフォスフォネート系薬剤を併用していると抜歯の治癒が悪く、顎の骨の壊死を起こすリスクがあります。
⑤骨粗しょう症による骨折を起こしたことがありますか?
骨折のリスクが高い方は、歯科治療をする時にビスフォスフォネート系薬剤を休薬しない方がいい場合があります。

<治療前にお願いしたいこと>
①ビスフォスフォネート系薬剤の副作用を心配して、自己判断で中断するのはやめましょう。
②抜歯前に医師に相談していただき、休薬するか、他のお薬に変更していただく必要があります。

<治療後にお願いしたいこと>
①処方された抗生剤は、感染予防のため必ず服用しましょう。
②休薬していた方は、医師の指示通りお薬を再開しましょう。

お口の中を清潔にしていれば、ビスフォスフォネート系薬剤を飲んでいても顎の骨の壊死をかなり予防できます。
口腔ケアを徹底し、定期的にお口のチェックとクリーニングをしてもらいましょう。
いつでもお待ちしております。

たなか歯科クリニック 歯科衛生士 常川 怜奈

気をつけて!!マウスピース矯正

私が自分の家族にはすすめない、その理由。

 

千種区の覚王山プライベートデンタルの院長、田中伸尚です。

最近どこの歯科医院でも「マウスピース矯正」「アライナー矯正」「インビザライン」などを導入しています。
多少の違いはありますが、これらまとめて「マウスピース矯正」としましょう。

この「マウスピース矯正」、まるで飲食店で夏恒例の

「冷やし中華はじめました」

のノボリのように歯科医院のHPで見られます。
あるいは一昔前の「タピオカ」や最近では「無人餃子」並の勢いで歯科医院は導入しています。

はたしてなぜ、マウスピース矯正がブレイクしているのでしょうか?

 

・マウスピース矯正とは?

まず「歯並び」を、光学印象(カメラで撮影して直接デジタル化)する方法と従来どおり歯型をとってそれをスキャンして「デジタル化」します。

いずれも3次元的な歯並びをデジタル化することには代わりはありません。

ネット回線を通じデータは一瞬で矯正会社へ転送されます。
AI解析により理想的な歯並びに近づけるように段階的に歯を動かすマウスピースを設計・制作されます。

それが医院に届けられ患者さんに渡される、という手順。
必要なマウスピースの総数は患者さんの歯並びで異なります。

「これはすごい技術だ!!」
と感動したのは患者さんだけでなく歯科医師も。
矯正の知識がない歯科医師でも器具とソフトを買えば(相当高価)AIに任せきりで矯正治療ができる。
(スタッフに丸投げで全く診ていない医院もあります)

これがマウスピース矯正が全盛となっている大きな理由です。

また、マウスピース矯正の先駆的会社であるインビザラインの特許が切れ(まだ多数特許はありますが)、雨後の筍のように安価なマウスピース矯正を扱う会社が参入していることも今の状況を作っているとも言えるでしょう。

 

・何が問題か?

AIが最近ではとても優秀であることは皆さん感じていると思います。
しかし矯正の分野におけるパラメーター(変数)はとても多くて現在のAIでは処理しきれていません。

パラメーターというのは数学でいうと方程式のx,y,zなどの変数。御存知の通り変数が多くなればなるほど計算は複雑になります。

具体的なパラメーターとしては、骨の形や密度(レントゲンやCTで診査する)、患者さんの協力度、顎関節の状態、マウスピースの適合度、歯周病の進行度、くいしばりなどです。

人間ですから人と異なるのは当たり前ですよね!!
あくまでも歯並びのスキャンだけで判断しているのが現在のマウスピース矯正。数学で例えれば一次方程式程度。
矯正専門医は経験でこれらを巧みに処理していますが、AIはそれがありません(治療のフィードバックが少ないし)。

結果としてびっくりするほど最初の診断と術後の歯並び・かみ合わせが違っているのです。

よくあるのは、

「前歯だけ噛み合っていて奥歯が噛んでいない!!」

という例です。
これを改善するにはもはや歯を削ってかみ合わせを作るか、矯正専門医による加療が必要です。

 

・それでもマウスピース矯正をお望みの方へ

マウスピースにより歯を動かすことができます。

利点が多いのは確かです。

しかしそれは矯正治療の一部であり全ての歯並びを治すことはできません。
それを理解している矯正専門医での治療をおすすめいたします。

ちなみにアメリカでは歯科医院に行かずに自宅で自分で歯型をとり矯正装置を送ってもらえる会社も出てきています。
それもかなり安く。
当然結果は自己責任ですが、その程度の技術しか提供できていない日本の歯科医院は半数以上です。

そのうちNHKでマウスピース矯正の問題を取り上げられるようになるのでは?と感じています。

日本歯科矯正学会は警笛を鳴らしています。
治療を考えている方は必ず読んでください!!

https://www.jos.gr.jp/4348

このことを十分ご理解の上治療を受けてください。

 

以上、千種区の覚王山プライベートデンタルの院長、田中伸尚でした。
たなか歯科クリニックの分院として、完全自由診療を行い妥協のない治療を行っています。
ご興味のある方は以下のHPを御覧ください。

https://www.private-dent.com/

 

 

洗口液を使ってみよう!

千種区覚王山の皆さまこんにちは、たなか歯科クリニックの長谷川です。
今回も前回に引き続き洗口液のお話をさせていただきます。
前回は洗口液と液体歯磨きの違いについてお話ししました。今回は歯周病の治療と予防の観点から洗口液の使い方や選び方を詳しくお話しします。
歯周病予防で洗口液を使用する場合、歯磨きとの併用が効果的です。歯磨きをすることで形成されたバイオフィルムを壊してから洗口液を使用することで殺菌成分を届けやすくするのです。前回お話しした通り洗口液を使う前に歯磨きできることが多いなら、次の成分が入った洗口液をおすすめします。
①グルコン酸クロルヘキシジン(CHG)
②セチルピリジニウム塩化物水和物(CPC)
③ベンゼトニウム塩化物(BTC)
これらの成分は歯の表面やバイオフィルムの表面、お口の粘膜の表面に付着して殺菌作用を発揮する性質があります。さらに歯の表面などに執着することで細菌たちが集まりバイオフィルムを再形成するのを抑制する働きも期待されます。バイオフィルム内に浸透する力はないので歯磨き後1~2分で使用できるとよいでしょう。その時はラベルに記載がある時間だけしっかりすすぐようにしてください。
また、洗口液を使う前に歯磨きができないのであればバイオフィルム内部に浸透する成分を含んだ洗口液がおすすめです。お昼休みが短かったり忙しかったりでなかなか歯磨きができない時もあると思います。そのような場合は、次の成分が入った洗口液を使用すると良いでしょう。
①エッセンシャルオイル
②ポピドンヨード
これらの成分は歯の表面に形成され始めたバイオフィルム内に浸透して短時間で殺菌作用を発揮します。しかし時間が経ってバイオフィルムが成熟化し厚くなると浸透する効果は弱まってしまいます。バイオフィルムの層が薄いほど中に入っていけるので、最後の歯磨きから遅くとも6~7時間、できれば5時間以内に使用するようにしましょう。
最後に前回今回の内容をまとめると、
選び方 ①液体歯磨きとの混同に注意②殺菌成分の作用の違いを意識する
使い方 ①バイオフィルムを歯ブラシで壊す②バイオフィルムが厚くなる前に洗口液を使用する③20~30秒しっかりすすぐ(ラベルに記載がある時間)
以上のことに気をつけることで自信を持ってセルフケアできるはずです!
今回は洗口液について2回に渡ってお話しさせていただきました。洗口液を選ぶ時はなにを目的に使用したいかを明確にするのもポイントです。殺菌成分は付着と浸透2種類で考えられると紹介しましたが、例えば歯茎の腫れを抑えたい、口臭対策がしたいなど別の用途で使用したい場合はそれにみあった洗口液もあります。長く使い続けられるように味や刺激感も考慮してみてください。

歯にできた白い部分の正体は?

千種区の皆様こんにちは!
千種区たなか歯科クリニック歯科衛生士の佐々木彩花です。

だんだんと秋が近づいてきたのか涼しくなってきましたね!
2021年の十五夜の日は9月21日だそうですね。十五夜といえばお月見団子を食べるよという方もいらっしゃるかと思います。お月見団子って白くてまんまるで可愛らしいですよね。

さて、皆様の中には歯医者で検診を受けた際に初期虫歯を指摘されたことはありませんか?

この写真の歯に出来た白い斑点や帯状の白濁、穴はあいていないけどこの白くなった部分は何なのでしょうか?

この白濁はホワイトスポットといいその原因は二つ、初期虫歯かエナメル質形成不全によるものです。この写真のお月見団子のように歯の表面が白くなっているところ、ここは初期の虫歯の状態です。

むし歯といえば黒くて穴が空いている状態を想像しますがその始まりが、初期虫歯によるホワイトスポットであることがあります。歯の表面からカルシウムやリンなどのミネラル分が溶けだす脱灰という状態が進むと歯は光沢を失い白濁し始めます。これが初期のむし歯の状態でどんどん脱灰が進んでくると歯に穴が空いて黒くなっていきます。まさに虫歯になるかならないかの瀬戸際の状態なのですね。しかし脱灰を起こしたからといって必ずむし歯が進行するわけではなく歯には再石灰化作用という独自の修復作用が備わっています。その再石灰化作用を促すものがフッ素なのです。個人差はありますが初期虫歯による白濁はフッ素を定期的に歯科医院で塗ったりお家での歯ブラシでフッ素入りの歯磨き粉を使うことで白さが目立たなくなる場合もあります。

白濁のもう一つの原因であるエナメル質形成不全症とは主に遺伝や生まれつきの病気、胎内にいるときのなんらかの障害によって、エナメル質が正常に形成されなかった為に出来る白い斑点です。 エナメル質形成不全の場合、初期のむし歯と違って、再石灰化による治癒は期待出来ません。また、すぐに治療をしなければならないという状態ではありませんが審美的な悩みが大きくどうにかしたいという患者さんにはご希望によって白濁の部分だけ最小限に削って詰め物をする事があります。が欠点としてレジンという材料の特性上、着色や取れてしまうことは避けられないので数年後にやり変えが必要になることもあります。または被せ物を作るなどの治療になる可能性もあります。ですからお子様の場合は歯を削ることはしないで様子を見ることが多いです。現状虫歯になっていないか定期的にチェックして方針を相談できればと思います。

千種区たなか歯科クリニック 歯科衛生士 佐々木彩花

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