フッ素の働きについて
こんにちは、名古屋市千種区たなか歯科クリニック歯科衛生士の関谷です。
みなさんはフッ素という言葉はよく耳にすると思いますが、実際にどんな働きをしているのかご存じですか?今日は虫歯を防ぐフッ素の役割についてお話します!
フッ素の効果は大きく分けて3つあります。
① 脱灰抑制作用
お口の中の主に砂糖などの食べかすをエサに、虫歯菌が酸を放出します。この酸によって、歯のカルシウムやリン酸が溶け出すことを脱灰といいます。
みなさんが食事をするたびに、脱灰が起きています。脱灰が進むとどんどん歯がもろくなり、歯に穴が空いて虫歯になってしまいます。フッ素を歯に取り込むことで、歯の表面を覆うエナメル質を酸に溶けにくい性質に変え、虫歯になりにくい強い歯にします。
② 再石灰化の促進
再石灰化とは、脱灰により唾液中に溶けたカルシウムやリン酸を補給し、修復することをいいます。脱灰すると歯の成分が溶け出した状態になり、再石灰化が遅いと虫歯になりやすくなってしまいます。フッ素は、唾液中に溶けだしているミネラルが歯に沈着することを促すことで再石灰化を助けます。フッ素を塗布することで、歯の再石灰化が促進され初期の虫歯が修復しやすくなります。
③ 虫歯菌の働きを弱める
お口の中の虫歯菌は、飲食物に含まれる糖分から酸を作りだします。その酸が歯を溶かすことで歯に穴が空き、虫歯になってしまいます。フッ素には、この虫歯菌を抑制し、歯を溶かしてしまう酸の量を抑制する働きがあります。
フッ素を塗って一番効果の高い年齢は新しい歯が生えてくる時期です。具体的には乳歯の場合生後6カ月頃から2歳半頃まで、永久歯の場合は6歳から15歳頃までです。生えたての歯は質がまだ弱く、虫歯に非常にかかりやすくなっているため、この時期は積極的にフッ素を塗ってくださいね!また、大人の方は歯周病や年齢とともに歯茎が下がって歯の根の部分が露出してきます。歯の根の部分はエナメル質に覆われておらず、虫歯に対する抵抗性が低く、歯の上の部分よりも虫歯の進行が早いので、フッ素の使用が大切です。
歯が生えてから2歳までは、フッ素濃度1000ppmまでの歯磨き粉を1~3㎜程度、3~5歳までは1000ppmの歯磨き粉を5㎜程度、6歳以上は1500ppmの歯磨き粉を1~2㎝程度つけて使用してください。歯磨き後のうがいは10~15mlの水で1回すすいでください!口の中により多くのフッ素が残り、虫歯予防に効果的に働きます。何度もすすいでしまうとフッ素成分が流れ出してしまうので注意してくださいね!
千種区たなか歯科クリニック 歯科衛生士関谷
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