医院ブログ

抜いた方がよい親知らず or 抜かなくてもよい親知らず

こんにちは! 千種区たなか歯科クリニック 歯科医師の 満田 誠です。

皆様からの歯科に関するご質問で、よくあるのが
『親知らずを 抜いた方がよいのでしょうか?』
と、いうものです。今回は、これについてのお話です♪

通称「親知らず」とは、第3大臼歯。真ん中の歯から数えて8番目の奥歯のことです(抜歯した部位などが無い歯並びの場合)。さぁ、鏡を見て数えてみてください……、端の方に親知らずがありましたか? 多分、見つかった方と、見つからなかった方、両方いらっしゃると思います。

では、まず お口の中に 親知らずを見つけた皆様。
その親知らずは、きれいに他の歯と並んで生えていましたか? それとも、歯の一部だけが歯茎から出ていましたか? その生え方がポイントとなります。

次に、親知らずが 見当たらなかった皆様。
第3大臼歯が元々存在しない方もありますし、歯茎の中に完全に埋もれている方もあります。この場合、その埋もれ方がポイントです。

そもそも、親知らずって あまり良いイメージがないですよね? 「痛みがでる」 「腫れる」 「抜くのが大変」 などなど…。なぜ、そのように言われるのでしょうか?
そして、なるべく歯は1本でも多く残した方が良いはずなのに、なぜ親知らずは抜く・抜かないの話になるのでしょう??

では、お答えします!!

親知らずが きれいに生えていて、咬み合わせに役立ち、歯磨きもしやすい状況であれば、決して抜く必要はありません! 大切にお手入れして守っていきましょう♪
また、完全に歯茎の中に埋もれている親知らずは、ほとんどの場合抜かなくてもOKです♪

しかしながら、“親知らずが存在することによるデメリットが大きい” 場合は、抜歯をお勧めします。
例えば、こんなケースです。

●親知らずの周囲に、いつも汚れが溜まってしまう。それにより、よく歯茎が腫れる・痛む
 親知らずの一部だけが生えている場合。そこがどうしても磨きづらく、汚れが残りやすくなります。歯茎が覆い被さって歯周ポケットも深いため、細菌の温床になっています。
しかし、こういう生え方になっている原因としては、「歯が充分に出てこれるだけの場所がない」 「歯が横向きに埋もれているので手前の歯に引っかかって出てこれない」 ことがほとんどのため、その歯が今後 しっかり生えて症状が改善されることは期待できません。
智歯周囲炎という、親知らず周りの歯茎の炎症を繰り返して歯周病が進行していったり、また蓄積した汚れが、やがて親知らず ならびに その手前の歯に虫歯を作り出すでしょう。
実際、歯周病で歯槽骨が溶けていったり、他の歯が虫歯になってしまう前に、リスクファクターである半萌出の親知らずには ご退場してもらった方が安心です。


↑ 親知らずによって、手前の歯が大きな虫歯になったケースです

●大きな虫歯になっている
 親知らずは、一番端に生えているため物理的に歯ブラシが届きにくく、虫歯になりやすい歯です。歯ブラシが届きにくいのと同様に、治療用の器具もしっかり届かないため、他の歯と同じように虫歯を除去するのも難しいです。ましてや、神経を取って根の中を掃除しなければならない場合、施術は困難を極めます。100点満点の治療はできないかもしれません。
 充分な治療ができないうえ、虫歯リスクが高い生え方の親知らずであれば、今後それに悩まされ続けるより、抜歯したほうがトラブル回避になりそうです。

●正常な位置に生えていないため、口腔粘膜や顎関節にダメージを与える
 本来の位置よりズレて生えているゆえに トラブルになることがあります。
あまりに頬の粘膜ギリギリに生えているため、そこに歯ブラシが全く届かなかったり、いつも頬が動くたびに歯が頬の粘膜を刺激して口内炎を作ったりします。
また、咬み合わせる時に、親知らずばかり真っ先に当たって、咬み合わせがずれたり、顎関節に負担を与えることがあります。

●歯並びに悪影響を及ぼすことが予想される
 これは、斜めや横向きに生えている親知らずに関するものです(完全に埋もれている歯でも同様です)。その親知らずが、まだまだ生えてこようとする力が満々で、かつ その萌出方向に手前の歯が立ちふさがっている場合、きちんと生えているその手前の歯を 親知らずが押しのけようとするかもしれません。そうなると、せっかくの歯並びが乱れる原因となります。
 よく、矯正治療を考えている方が、親知らずの抜歯を勧められるのも、こういう理由です。

●親知らずと咬みあう、相手の歯がない。やがて動いてきてトラブルを起こす
 咬みあう相手がいない歯は、接触するものを求めて段々骨から浮き上がって動いてきます。そうなると、反対側の顎の歯茎に咬みこんで口内炎を作ったり、グラグラになってきたり、手前の歯と 咬み合わせの面に段差が生じてきて よく食渣が詰まったり、経年的に様々なトラブルを引き起こしていきます。

前述のように、親知らずがあるからといって一概に抜歯しなければならない というわけではありません。親知らずがあることによるメリット・デメリットを考え、それが他の歯周組織にとって悪影響となるのが予想されるならば、抜歯したほうがベストという事なんです♪
でも、なかなかご自分だけで判断するのは難しいですよね? そんな時は私たちにご相談ください。一緒に考えていきましょう!

千種区 たなか歯科クリニック
歯科医師 満田 誠

食べる機能を知ろう

こんにちわ!覚王山にあるたなか歯科クリニック歯科助手・管理栄養士の三田村です。
今日は「食べる機能」についてお話ししたいと思います。
「食べる」とは人が生きるための基本の行為ですよね。おいしく食べて、必要な栄養をとり、病気を予防する事もできます。
そんな私たちが無意識に行っている「食べる」という行為は体のどんな仕組みによって行われているか知っていますか?

まず初めに、ものを食べることを「摂食(せっしょく)」、ものを飲み込むことを「嚥下(えんげ)」といいます。
摂食嚥下は食べ物を認識してから口、胃の中へ送りこむ流れの動作でこれらの一連の動作は5段階に分けられています。
まず第一段階は目で見て食べ物を認識する先行期(せんこうき)です。
目で見て鼻で匂いを感じ触覚などから食べ物を認識します。今から食べようとしているものは食べ物であるのか、硬さは?一口で食べれるだろうか、などをこの先行期で判断します。
第二段階は準備期(じゅんびき)です。
口の中に食べ物を送り込み歯で噛むことによって柔らかくまとまりがある塊(食塊)をつくる時期です。食塊は歯、顎、舌、頬を使って唾液と混ぜてつくります。
第三段階は口腔期(こうくうき)です。
舌で食塊をのどに送りこむ時期です。舌をしっかりと口の上側に接触させることでのどの奥に送りこむ動作をしています。
第四段階は咽頭期(いんとうき)です。
飲み込んだ反射によって食塊をのどから食道に入り口へと運ぶ時期です。
このとき声を出す器官(声門)は反射てきに閉鎖し誤嚥を防止しています。
最後の第五段階は食道期(しょくどうき)です。
蠕動運動によって食塊は食道から胃へと送りだされる時期です。

この摂食嚥下の機能がなんらかの形で低下すると飲食ができないため栄養状態が低下し、脱水、低栄養を引き起こしてしまいます。特に高齢者の場合加齢とともに歯が欠損したり咀嚼能力が落ちることがあるため特に注意が必要です。
そのためしっかりとお口のケアをすることでこのようなことを予防できるようにしましょう!

お口のケアではブラッシングや専門的なクリーニングによって虫歯・歯周病を予防しましょう。
お口の中の細菌を減らしてあげることによって誤嚥性肺炎などの予防にもつながりますよ🎶
歯がある場合はブラッシング、歯間ブラシやフロスなどによるケアやフッ素いりのはみがき粉、洗口液の使用
入れ歯の場合は入れ歯を洗浄、歯がない場合は舌ぶらしやうがいで予防しましょう!

スタッフ一同笑顔でお待ちしております🎶

インプラントってどんな治療??

皆さんこんにちは!名古屋市千種区たなか歯科クリニック歯科医師の木方です!
 今年は梅雨入りが早くから始まりましたが、まだまだ天気が安定しない日が続きそうですね。お出かけの際は傘を忘れないようにして行きましょう!

 さて今日はインプラントについてお話ししていこうと思います。インプラントは歯を失った際にその部分にインプラントを打ち込みます。
歯を失う原因としては、虫歯、歯周病、外傷とさまざまです。その際、歯を失ったことでできたスペースを埋めてあげる必要があります。その方法の一つとしてインプラント治療があります。他には、ブリッジや入れ歯、矯正治療があります。

インプラントの構造
 インプラントはインプラント体、アバットメント、上部構造に分かれます。インプラント体は骨の中に入れるネジの部分、上部構造はダミーの歯になる部分、アバットメントはその二つをつなぐ部分になります。

インプラントと他の治療の比較
 ブリッジとの比較
  ブリッジは欠損部の前後の歯を削り3本以上連結の被せ物を作り被せます。そのため、欠損部以外のところに侵襲が加わります。その点、インプラントは他の歯を削る必要はありません。また、インプラントの場合、歯と歯の間にフロスを通す事ができますが、ブリッジの場合通す事ができないため、中間のダミーの歯の下が清掃不良になりやすいです。

 入れ歯との比較
  入れ歯の場合、取り外し式の装置なので異物感が大きいです。欠損の範囲が増えるほどより大きくなります。噛む力も入れ歯は弱いのでインプラントの方が強いです。

インプラントは骨の中に直接打ち込んでいる為、噛むたびに刺激が骨に伝わるので骨が吸収されません。しかし、入れ歯やインプラントの場合骨に刺激があまり伝わらないので、骨が段々と吸収されていってしまいます。

インプラントの治療の流れ

 抜歯後2〜3ヶ月後にCTを撮影し、インプラントをする為の骨があるかどうかを精査します。その後、カウンセリングを行い治療へ移ります。インプラントの埋入は1回法と2回法があります。1回法と2回法の違いはアバットメントをつけるタイミングが違います。2回法はインプラント体埋入後一度閉じます。その後インプラント体が落ち着いたら、アバットメントを装着します。その後上部構造を作り、装着します。

インプラントは入れたら終わりではありません。ケアを怠ると、インプラント周囲炎というインプラントの歯周病になってしまい、インプラントが抜けてしまう事があります。その為、インプラント後はケアがより重要になります。

インプラントについて何かわからない事があればお気軽にご相談ください!

名古屋市千種区 たなか歯科クリニック 歯科医師 木方奨

生えてきたことに気づいていますか?

千種区の皆さん、こんにちは。
先週は歯と口の健康週間でしたが、皆さんは歯磨きの仕方を振り返ったりと、お口に対して何か考える1週間になりましたか?

今回は、6歳臼歯についてお話ししていきます。
6歳臼歯はその名の通り、6歳頃に生えてくる初めての永久歯です。
乳歯と違って6歳臼歯は永久歯で、もう生え変わることがありません。
一生を共にする歯だからこそ知っておきたいケアの方法や特徴についてお話ししていきます。

<6歳臼歯について>
①由来
6歳臼歯の正式名称は「第一大臼歯(だいいちだいきゅうし)」と言います。
名前の由来は、6歳頃に生えてくるから、という単純なものです。

②役割
人間の歯の中で一番大きく、臼(うす)のように食べ物を潰す役割があります。
噛み砕く力が強い歯なので、これが生えてくるとますます多くの食べ物が食べやすくなります。
また、6歳臼歯が正しい位置に生えることは、これから生えてくる他の永久歯の位置に影響します。
噛み合わせの高さの基準にもなる大切な歯です。

③虫歯
6歳臼歯は乳歯の奥に生え変わることなく生えてきます。
そのため、生えてきたことに気付きにくく、磨きにくいため虫歯になりやすいです。
もしひどい虫歯になって抜いてしまうと歯並びもガタガタになってしまいます。
顎関節症や噛む力にも密接に関係してくるのでしっかりケアをしてあげましょう。

<ケア方法>
①生え始めたらケア開始
生えるスピードがゆっくりな上、形も複雑なので虫歯になりやすい歯です。
歯茎から完全に生えてなくてもケアを始めることが必要です。
生えかけのときは歯茎に被さっているため、歯垢や食べかすが溜まりやすくなっています。
歯ブラシの毛を寝かせ、入れ込むようにして磨いてあげましょう。

②自宅でのケア
6歳臼歯は口の奥側で見にくく、磨きにくいので子供だけではケアが不十分です。
慣れるまでは必ず大人が仕上げ磨きをしてあげましょう。
小さめのブラシを細かく動かし磨くことが大切です。
あまり大きな口を開けるとかえって磨くにくくなってしまいます。
ちょうど良い角度を一緒に研究してあげましょう。

③歯医者さんでのケア
3〜4ヶ月ごとで定期検診を受けるようにしましょう。
6歳臼歯が生えてからではなく、乳歯の段階から定期的に歯医者に通い、まずは歯医者に慣れるようにしましょう。
歯医者ではきれいにクリーニングをして、最後にフッ素を塗布していきます。
フッ素は虫歯予防に効果があります。
またシーラントという予防処置を行うこともできます。
一生付き合っていく永久歯はより大切にしていきましょう。

たなか歯科クリニック 歯科衛生士 常川 怜奈

歯って溶けるの?酸蝕症とは

千種区のみなさんこんにちは、たなか歯科クリニックの長谷川です。
最近は日も伸びて日中は暑くなってきましたね、皆さんも水分塩分をこまめにとってお体を大事にしてください。
今回は食べ物と歯の関係についてお話しします。以前のブログで間食の頻度が多いほど虫歯のリスクが高くなる事をお話しさせていただいたので今回は酸についてお話します。

みなさんは酸蝕症という言葉を聞いたことはありますか?
酸蝕症とは、歯が酸に過剰に触れることによって歯の表面を覆っているエナメル質が化学反応を起こして、分解し溶けてしまっている状態のことを言います。歯の表面のエナメル質が溶けてしまうとその下にある柔らかい象牙質がむき出しになり、食べ物を噛んだり歯磨きをする摩擦でどんどんすり減ってしまいます。

酸蝕症と虫歯はなにが違うのでしょうか?
決定的に違うのは被害の範囲です。虫歯は細菌の出す酸によって歯が溶けて、進行すると穴があいて痛みが出るというような症状があります。そのため、磨き残しがある限られた箇所に起こることが多いです。
一方で酸蝕症は、細菌は関わっていません。酸が過剰に触れた箇所すべてで起こるため広範囲になってきます。酸蝕症にかかった歯は、知覚過敏をおこしたり、深い溝やへこみが目立ってくるなどの症状がみられます。また、酸蝕症の歯に虫歯ができると進行が加速しやすいのは、当然のことでトラブルが複数重なり拡大しやすい病気と言えます。

酸蝕症は以前は特定の職業の職業病でしたが、今は全世代にみられる第3の歯科疾患として注目されています。たとえば、健康に気を使ってお酢を飲む習慣がある方、お仕事疲れで栄養ドリンクを毎日飲む方、スポーツ終わりにスポーツ飲料を飲む方など日常の些細な習慣に酸蝕症のリスクがあります。私も小さい頃から梅干しが好きで、毎日食べる習慣がありますが、これも歯を危険にさらしているといえます。中性のpHが7.0なので、pH5.5以下の酸性度の高い飲食物を習慣的に取り入れている方は特に要注意です。

今回は生活の中に潜む酸のリスク、酸蝕症についてお話ししました。
酸性の飲食物は体にいい物も多いため、日頃から取り入れるようにしている方にとっては驚く内容になってしまったかもしれません。日頃の口腔内のケアをしっかりすることに加え、フッ素を積極的に取り入れて歯を強くするなど対策を整えて向き合っていくことが大切になるでしょう。

千種区覚王山 たなか歯科クリニック
受付・歯科助手 長谷川麻央

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