顎の下の痛み、何が原因?
あけましておめでとうございます! 千種区たなか歯科クリニック 歯科医師の 満田 誠です。本年も たなか歯科クリニックを よろしくお願いいたします!
患者様のお悩みを伺っている際に、時々あるのが 『顎下の片側部分が痛い…』という訴え。
これには、様々な原因が考えられます。
① リンパ節の炎症
体内の免疫の関所として働くリンパ節。リンパ液に入り込んだ細菌・ウイルスなどの異物をせき止めて排除し、外敵から体を守る働きがあります。顎下部にもリンパ節があるので、病原体が体の中に入り込むと、炎症が起きて痛みや腫れを生じることがあります(風邪をひいたりしたとき、たまにありますよね)。
② 唾液腺の炎症
顎の下に唾液を分泌している顎下腺という組織があり、ここで作られた唾液は管を通して舌の下から流出します。病原菌により感染を起こすと、顎下腺が腫れ、痛みを起こします。
他の原因として、唾液の管が詰まってしまっている事があります。唾液はカルシウムが豊富なため、それが固まって石の様になり、唾液の流れをせき止めてしまうのです。特に食事の時に唾液が出る際に顎下腺が腫脹し、繰り返して症状が起こりやすいです。
③ 顎の筋肉の緊張
睡眠中に 無意識のうちに歯ぎしり・食いしばりを起こすことで、顎周囲の筋肉に負担がかかり、筋肉が緊張して顎の痛みや違和感が出現する場合があります。
④ 顎顔面神経の神経痛
顎顔面・頸部領域をつかさどる三叉神経、舌咽神経などの神経痛により、その支配領域に痛みを生じる場合があります。
⑤ 親知らず周囲の炎症
下顎の親知らずの周囲に起きた炎症が 周りの皮膚・脂肪組織・筋肉などの隙間に波及し、蜂窩織炎という広範囲の炎症となって痛みや腫れを生じます。
⑥ 放置された虫歯から顎骨への感染
虫歯が進行すると、歯の神経の炎症である歯髄炎をおこします。それが更に悪化すると神経が壊疽を起こし、根の先端から感染が周囲組織へ広がった状態を根尖性歯周炎といいます。 根尖性歯周炎は、歯根の周囲に限局した炎症ですが、進行すると、広範な顎骨炎などに進展します。感染の広がりとともに症状も顕著となっていきます。
……というように、顎の下という場所はいろいろな組織があり、その何が原因かによって対処・治療法も変わります。前述のように、原因がリンパ節炎・顎下腺炎・神経痛などであれば、歯医者ではなく他の専門医(口腔外科・耳鼻咽喉科)の受診が必要となるかもしれません。
でも、まず何でもお困りごとがあればご相談ください。どうすれば一番良いのか、しっかり診断して相談し 解決していきましょう。
千種区 たなか歯科クリニック
歯科医師 満田 誠
咬合性外傷について
こんにちは、名古屋市千種区たなか歯科クリニック歯科衛生士の関谷です。
今回は、咬合性外傷についてお話します。
みなさん咬合性外傷という言葉はご存じですか?
咬合性外傷とは、噛み合わせが原因で歯や歯を支える歯槽骨などが損傷を受けて、問題を引き起こすことを咬合性外傷といいます。
また、咬合性外傷は歯の機能や健康だけではなく、顎関節や全身の健康にも影響を及ぼすこともあります。
咬合性外傷の主な原因として、不正咬合があります。歯列不正や補綴物の高さの不適合などの不正咬合は、特定の歯に過度な負荷をかける原因となります。
また、夜間の歯ぎしりや無意識のうちに行う食いしばりは歯や周囲の組織に過剰な力を加え、咬合性外傷のリスクを高めます。
その他には、歯の抜歯後に適切な治療を行わないと、隣接する歯や抜歯した歯と対合となる歯が移動し、咬合のバランスが崩れることで咬合性外傷を引き起こすことがあります。
詰め物がよくとれる、歯周病ではないのに歯がグラグラしてきた、神経を抜いた歯が割れた、お口の開閉時に顎が痛い、歯がしみるなどこれらは咬合性外傷の代表的な症状になります。
咬合の際に過剰に力がかかると歯が揺れやすくなり、歯を支える歯槽骨の吸収を伴うことで歯がグラグラしてきてしまいます。
また、咬合力が集中すると歯がすり減ったり、亀裂が入ることもあります。さらに、歯肉に影響を及ぼし、炎症や歯肉退縮を引き起こすこともあります。
咬合性外傷を改善するためには噛み合わせの改善が必要になります。
1咬合調整
噛み合わせの高い場所を削り、均等に力が分散されるように調整します。
2スプリント療法
歯ぎしりや食いしばりが原因の場合、マウスピースを用いて歯や顎関節を保護します。
マウスピースには、柔らかいソフトマウスピースとハードマウスピースの2種類があります。マウスピースは慣れるまで違和感が出やすいので、マウスピースを初めて使用する方は、ソフトマウスピースから使用してみてください!
3補綴物治療の見直し
不適切な補綴物が原因の場合、それを修正したり再製作をします。
4矯正治療
歯列不正が原因である場合、矯正治療によって噛み合わせを改善します。
咬合性外傷は、歯や周りの組織に影響を及ぼす可能性があるため、定期的に歯科検診を受け、早期に適切な治療を行い歯の健康を長く維持していきましょう!
また、歯ぎしりや食いしばりの自覚がある場合、夜間にスプリントをつけて対策をしてみてください!
千種区たなか歯科クリニック 歯科衛生士関谷
子どもの虫歯予防方法
皆さんこんにちは!千種区たなか歯科クリニック歯科衛生士の川元です。12月になりとても寒いですね。インフルエンザやコロナが流行っていますがみなさん体調に気をつけて良い年末を過ごしてくださいね!
さて、今回は子供の虫歯予防についてお話します。年末年始は家族団欒で美味しいお雑煮や年越しそば、おせちやお餅などたくさん楽しみたいですよね。しかし、長くお食事をしているとお口の中は酸性に傾き虫歯になってしまう可能性があります。大人の方も心配ですが子供の虫歯は大人に比べると進行スピードが早いと言われています。しっかり予防してこの年末年始で虫歯にならないようにしましょう!
小児虫歯予防
1.フッ素を摂取する
皆さんもご存知の通りフッ素は虫歯予防に1番効果的です。6歳以上だと歯磨き粉に含まれているフッ素濃度1450ppgaが歯ブラシ全体(2cm程度)が使えます。3~5歳だと900~1000ppmがグリンピースほど(5mm程度)が、歯が生えてから2歳までは900~1000ppmが歯ブラシに米粒程度(1~2mm程度)が使えます。
2.シーラントをする
シーラントとは虫歯になりやすい奥歯や前歯の溝をプラスチック樹脂で詰めて虫歯になりにくくする処置です。
生えたての歯は未成熟で弱く唾液中のカルシウムなどを取り込むことでだんだん強くなっていきます。そのため歯が生えてきたらできるだけはやくシーラントをすることがおすすめです。
3.仕上げ磨きをする
毎日ブラッシングをしていても小さな子だけだと完璧に磨くことは難しいです。そのため仕上げ磨きが大切になります。仕上げ磨きの時にはブラッシングだけではなくフロスもしっかり通せると歯間部の虫歯予防にもなります。特に奥歯の歯間は虫歯リスクが高いのに反して子供だけではフロスでのケアが充分に行えない可能性があるため必ず大人の介入が必要になります。
4.虫歯になるリスクのある食習慣になっていないかチェックする
子供におやつをあたえるタイミングや時間、回数など食習慣が虫歯になるリスクもあります。だらだら食べになってしまうとお口の中はずっと酸性に傾いてしまい虫歯になるリスクがあるため間食の時間などを決めることは大切です。
そして何を間食として食べるかも大事になります。虫歯菌は糖を餌として活発になるため甘い食べ物や飲み物は虫歯になるリスクをあげます。逆にグミやガムに入っている場合もあるキシリトールは虫歯の発生や進行を抑制する効果があります。
年末年始はゆっくり休みつつ虫歯にならないように健康に過ごし、またお会いしましょう!
覚王山千種区たなか歯科クリニック歯科衛生士川元
口内炎の原因・予防法
こんにちは!名古屋市千種区 たなか歯科クリニックの冨里です。
口内炎は、口の中の粘膜に発生する痛みを伴う炎症で、
食事などに支障をきたすことがあり、とても不快な症状ですよね。
多くの方が一度は経験したことがあると思いますが、その原因や予防方法について、
あまり詳しく知らない方も多いのではないでしょうか。
今回は、口内炎の原因、予防法について詳しくご紹介いたします(^^
口内炎は、さまざまな原因で発生します。
主な原因としては以下のようなものが挙げられます。
1. 免疫力の低下
ストレスや疲れが溜まると、免疫力が低下し、口内炎ができやすくなります。
特に忙しい毎日が続くと、体が疲れて免疫力が弱くなることがあり、
この状態で口の中を傷つけてしまうと、口内炎ができやすくなります。
2. 栄養不足
ビタミンB群やビタミンCが不足していると、口内炎を引き起こすことがあります。
これらのビタミンは、口内の粘膜を健康に保つために必要不可欠です。
食生活が偏りがちな方や、ダイエットをしている方は特に注意が必要です。
3. 外的な刺激
口の中を噛んでしまったり、歯磨きの際に過度に力を入れて傷がついたりすると、
そこから細菌が入って口内炎が発生することがあります。また、歯の不具合や義歯が合っていない場合も、
口内の粘膜が傷つき、炎症を引き起こすことがあります。
4. ホルモンバランスの乱れ
妊娠中や生理前など、ホルモンバランスの変化により口内炎が発生することがあります。
口内炎を予防するためには、日々の生活習慣が重要です。
1. バランスの取れた食事
健康な口内環境を保つためには、ビタミンB群やビタミンCを多く含む食品を摂取することが大切です。
緑黄色野菜や果物、ナッツ類、魚介類などを意識的に摂るよう心がけましょう。
2. ストレス管理
ストレスは免疫力を低下させ、口内炎を引き起こす原因になります。
リラックスできる時間を持つことや、適度な運動を取り入れることでストレスを軽減することができます。
3. 口内の清潔を保つ
定期的に歯磨きを行い、口の中を清潔に保つことは口内炎の予防に効果的です。
また、歯磨きの際には過度に力を入れず、優しく磨くようにしましょう。
4. 十分な睡眠を取る
免疫力を高めるためには、十分な睡眠が不可欠です。
毎晩、しっかりと休息を取ることで、体の回復力を高め、口内炎の予防につながります。
口内炎は誰にでも起こり得る症状ですが、できるだけ回避したいものですよね。
日々の生活の中で健康的な習慣を取り入れ、快適な口腔環境を保ちましょう(^^♪
名古屋市千種区 たなか歯科クリニック 冨里
小児歯科治療の特徴について
こんにちは! 千種区たなか歯科クリニック 歯科医師の 満田 誠です。
さてさて、今回のお話は「小児の歯科治療」です。
お子さんの歯科治療は、大人のそれとは ちょっと異なる特徴があります。
・成長にしたがって、常に変化していく
今更当たり前のことですが、お子さんは乳歯から永久歯に生え変わったり、顎も発育していきます。その成長に配慮した処置が必要となります。
・虫歯が進行しやすい
実は、乳歯は 組成であるエナメル質や象牙質が 永久歯の半分ほどの厚みしかありません。そして、柔らかいため虫歯の進行が早いという弱点があります。また、生えてきたばかりの幼若な永久歯も、歯質がまだ未完成で虫歯になりやすいので 注意が必要です。
・虫歯になっていても分かりにくい
前述のように、乳歯の虫歯は 急速に進む 「急性う蝕」 という性質があり、永久歯の多くの虫歯である 「慢性う蝕」 とは異なった色調をしています。一般的な虫歯のイメージである “黒っぽい”“茶色っぽい”というより、急性う蝕は あまり色がついていないため、見た目的には少し分かりにくいです。 また、乳歯の虫歯は、よほど神経に近づかない限りは痛みを感じにくいため、自覚症状に乏しく発見が遅れることがあります。
「乳歯はいずれ抜けて、大人の歯に生え変わるんだし、虫歯になっても大した事ないよね」は大間違い! 乳歯のうちからの口腔ケアは、とても大切です。
お子さんは、最初から一人で歯磨きを上手にすることはできません。毎日の生活の中で、しっかり歯磨きをするという習慣も、誰かが教えてあげなければ確立されません。保護者の方の 口腔ケアに対するモチベーション次第で、お子さんのお口の中の環境は大きく変わります。
乳歯のうちから虫歯が多いお子さんは、永久歯になっても虫歯ができやすい傾向にあります。つまり、乳歯を良い状態に保つことで、将来にわたって永久歯を健全に保てる可能性が高くなります。
そして、小さな頃から歯医者にきちんと定期的に通って、プロフェッショナルのケアを受けていくことも大切です。幅広い年齢層を診る我々歯科医療従事者は、その特徴に対しての専門知識を持ち、それに配慮した診療を行います。保護者の方と二人三脚で、お子様の歯を守ることで 健やかな身体の育成を目指していきます。
私たち たなか歯科クリニックのホームページの小児歯科サイトには、目指すべき目標が書いてあります。
・親御さんが、お子様と一緒に楽しく通える歯科医院
・子供たちが、楽しく通え、行きたくなるような歯科医院
・お子様の歯を守るために必要は情報を提供する歯科医院
・健全な永久歯を守り、10年後、20年後の歯を守れる歯科医院
千種区のお子さん達が みんなピカピカな歯で成長できるように、私たちはこんな医院づくりをしていきます♪
千種区 たなか歯科クリニック
歯科医師 満田 誠