根面はなぜ虫歯になりやすい?

根面はなぜ虫歯になりやすい?

みなさんこんにちは!千種区にある、たなか歯科クリニック歯科衛生士の堀毛です。秋も深まり朝夕はとても冷え込むようになり、温かい鍋料理が食べたくなるころですね。わたしはお家で白菜とレモンのお鍋やもつ鍋、キムチ鍋などいろいろな鍋料理を作ってみています。いろいろな味が作れてお鍋は楽しいですよね。温かい物を食べて寒さに負けないように元気でいたいなと思います。

今回のブログでは「根面う蝕(根面の虫歯)」についてお話させていただこうと思います。
加齢や歯周病により歯ぐきが下がると、歯の根が露出します。見かけもきになるところですが、それ以上に問題なのが、歯の根の表面はとても虫歯になりやすいというところです。
歯は大別して、ものを噛む部分である「歯冠部」と歯を支える「歯根部」から成ります。歯冠部は歯ぐきより上の部分、歯根部は歯ぐきに埋まっている部分というのが臨床的な分類です。

加齢や歯周病により歯ぐきが下がると歯の根元がみえてくるわけですが、この歯ぐきから覗く歯根部の面を「根面」と呼びます。そしてこの露出した根面が虫歯になることを「根面う蝕」と言います。
根面が虫歯になりやすい理由は次の2つです。
1、根面の象牙質を覆うセメント質がすごく薄いこと。
歯冠部の場合、厚みがあり硬いエナメル質が象牙捨を覆っていますが、根面では、すごく薄いセメント質がコーティングしているだけです(場所によっては、もともとセメント質がなく象牙質がむき出しのこともあります!)。
その厚さは薬用オブラートと同程度の20ミクロンほどなのです。そのためセメント質は細菌の出す酸によってたやすく溶かされてしまい、すぐに内部の象牙質が露出してしまいします。
2、象牙質はエナメル質よりも酸に弱く、成分が溶け出すpHが高いのです。
わたしたちのお口のなかは、飲食ごとにお口のなかの細菌の酸によりpHが下がります。一定のpHを下回ると、歯の成分が唾液中に溶け出して脱灰してしまいます。エナメル質ではpH5.5で象牙質ではpH6.4で脱灰がはじまります。(ちなみに普段のお口のなかはpH7くらいです。)つまりエナメル質なら溶けはじめないpHでも、象牙質は溶けはじめるということです。
このように、根面はすぐに象牙質がむき出しになり、しかも象牙質は歯の成分が溶け出しやすい性質があります。歯冠部は虫歯ひとつないのに、気が付かないうちに根面のほうが虫歯になっているというケースが起こりやすいのです。
大人の方も根面う蝕のリスクを下げるためにフッ素をしっかり使用し、また歯ぐきが下がらないように歯周病のケアやブラシの使い方を注意する必要があります。

千種区 たなか歯科クリニック
歯科衛生士 堀毛

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